フーマーズカフェ


 作、挿絵:Howling




軽快なミュージックが流れるカフェ。
ここはフーマーズ(HOOMERS)カフェ。アメリカ発祥のカフェで、
食事は皆豪快なものだ。
しかし、何よりの特徴は、ウエイトレスの服装だ。
ウェイトレスは皆タンクトップにホットパンツ、
ソックスとスニーカーというボディラインを露出させる服装をしている。
定期的に音楽に合わせてのダンスパフォーマンスがあり、さらには頼めば写真も撮らせてくれるというオプションもある。

そんな店内、一人の青年がドリンクを飲んでいた。
細身で短髪の男。彼の名前は長田将生。
大学1年生。演劇部所属。
時折彼はここの店に入り浸っていた。
その理由は、彼にはお気に入りの店員がいたからだ。
彼の視線の先で軽快に踊る一人の女性。
笹塚琴美。都内の大学2年生。
大学のチアリーディング部に所属し、この店でアルバイトをしている。
身長164センチで、部活動によりボディラインを維持できていた。
チアリーダー部に所属している彼女にとっては、
部活動の延長線ということで割りきることができており、
店の服装などにも抵抗なくアルバイトができていた。

「休憩入りまーす。」
琴美は、スタッフルームへと入っていった。
そんな彼女を見つめる一人の将生の視線に気づかずに。


「琴美ちゃんお疲れ様。」
「あ、店長、お疲れ様です。」
琴美を出迎えた女性。
黒のスーツにタイトスカート、ナチュラルベージュのストッキングを着こなす女性。
彼女こそ、琴美の働くフーマーズカフェの店長を勤める三宅紗理奈である。
36歳で、女性店長としての采配は評判が高く、系列店との業績争いにおいて
常に上位に食い込ませていた。
また、女性としての立場から、ウエイトレス達の相談に乗るなど気さくな面もあり、従業員全体からの人望も厚かった。
「疲れてない?今日はシフト長く入ってもらってるから無茶しないでね。」
「大丈夫ですよ店長。」
琴美はそう返しながら、自分のバッグを探る。
「あ・・・」
琴美はばつの悪い表情を浮かべた。
「すいません店長。ケータイ忘れちゃって・・・」
「あら。」
「家近いんで取ってきていいですか?」
「いいわよ。」
「すいません。」
「気にしないで。ケータイ、今ほんと大事だから。」
紗理奈は快く承諾した。

「急がないと・・・」
琴美は店の制服であるタンクトップにホットパンツの上に
ジャージ上下を羽織って家のあるアパートまで走っていく。
部活動の賜物で、その速さはなかなかのものだ。
5分程度で家のあるアパートに着いた。
鍵を開け、部屋に入り携帯を探した。
部屋を小綺麗にしていたおかげであっさりと見つけることができた。
さあ、すぐ戻ろう。
玄関を開けた瞬間、

「ふむぐぅ!?」

いきなり、琴美は口と鼻を布で塞がれた。
抵抗しようにも、ツンとくる匂いがしたと思った瞬間、
急に力が入らなくなり、やがて琴美は意識を失った。
そして、琴美を襲った何者かは、意識を失った琴美とともに
室内へ消えた。
その人物は、あの長田将生だった。
将生は、店から出ていく琴美の後をつけていたのだ。
一体何のために?

将生の目の前には、意識を失った琴美がいる。
琴美に押し付けたのは、即効性の睡眠薬を染み込ませた布だった。
しかし、もたもたしている暇はない。
まず、彼女を縛ることだ。
将生は、琴美の服や下着を脱がせた。

バッグから縄を取りだし、琴美を拘束し始めた。
腕を後ろに組ませ、手首、肘の近くを固定する。
それらを胴体を縛る縄と結び合わせ、上半身の身動きを封じる。
さらに脚にも足首、膝、太ももに縄を巻き付け、縛る。
決め手は猿轡だ。
運よく、洗濯前のショーツとナチュラルベージュのストッキングがある。
それらを琴美の口にねじ込み、頭の後ろでストッキングを縛り付けた。

これで、笹塚琴美の自由を完全に奪った。
すると将生は今度は、バッグの中から、肌色のぺらぺらした何かを出した。
なんとそれは、人の顔を模したマスクだった。
それも、今まさに縛られている琴美の顔そっくりだった。
「よろしくお願いします。」
「ふふふ、初めてなんでしょ。セクシーな私にならなきゃダメよ。」
なんと、将生から琴美の声が出てきたのだ。
将生は、琴美のマスクの口部分を内側からいじってパクパクさせながら
今の言葉を琴美の声で言ったのだ。


女性願望の強かった将生は、演劇部に入る中で、人間観察などを通じて女らしさを身につけていった。
身体を細身にする努力は怠らず、メイクなど、女性の知識や習性もものにしていった。
さらに、ボディタイツやマスク、あるときはヨガの応用で身体を女性みたく変身させる技術をも身につけた。

そうした研鑽の集大成が今実現しようとしている。
将生は、興奮を抑えきれなかった。

将生は、自分の服を脱ぎ捨て全裸になった。
まずは体から変えることにした。
女性の身体を完全に模したボディタイツ。
脚を通す。
「くっ・・・きつっ・・・」
将生は呟いた。
いくら細身になるよう鍛練しても、女性の脚とでは限界がある。
身体を矯正する仕組みのタイツ相手にやはり苦戦した。
しかし、なんとか穿き終えると、張りのあって、なおかつ細い
女性の脚ができていた。
将生は、満足しながら次のステップに進んだ。
今度はタイツの両手部分を通す。
しかし、このままでは着込めない。
そこで、肩幅を変えることにした。
ごき、ぐきっと音がすると、肩の関節が外れ、女性の肩幅に変わった。
そのまま難なく両手に手を通した。
すると、首から下が完全に女性のものになった。琴美と同じサイズの乳房やお尻のラインが手にはいった。
股間については、タイツにうまく収納する仕掛けがあり、
はたから見ただけでは男のものがあるなど想像だにできない。

将生は、ここで一度服を先に着てみることにした。
琴美から奪ったショーツを穿く。琴美の匂いにくらくらした。
そのまま、光沢パンストに脚を通す。
穿きやすいように、爪先に向けて折り込んでから一気に穿く。
「うわあ・・・」
将生はため息をついた。
目の前には、光沢パンストに女性の脚を通す姿。
しかし、これは自分なのだ。
そして、その上にホットパンツを穿いた。
琴美の着ていた黒色ブラをつける。
肩幅を変えたせいかすぐにつけることができた。
その上にタンクトップ。
鏡には、首から下が完全に琴美になった自分がいた。
スタイルのいい琴美に完全に変身できている。
将生は満足して、いよいよ、マスクを被る。
これで自分は、長田将生から"笹塚琴美"に変身できる。
将生の興奮はマックスだった。

「ふふふ、さあ、私を被ってえ」
琴美の声で甘えたような声を出す将生。
将生は、息を飲んで、琴美のマスクを被る。
レイテックス素材のマスクが自分の顔と一体化する感覚が気持ちいい。
将生は、うっとりしながらマスクをつけ終えた。
そのまま鏡の前でマスクの位置の調整や目元の切れ目を消すといった
微調整を施す。

「・・・できた・・・」
鏡には、頭頂部までつるつるの坊主頭の琴美の姿があった。
鏡を前にさまざまな表情を作るも、違和感を感じない。
「ふふふっ、坊主頭の私ってこんな感じなのね〜。
将生君が私に化けてくれなかったら分からなかったわ〜。
じゃ、たっぷり"私"を堪能してね?」

将生は一人芝居をしてみた。
スキンヘッド姿であるのを除けば、そこには琴美がいた。
端正な顔立ち。抜群のスタイル。今全部自分がものにしている。



出来映えに満足した将生は、改めてウィッグを取り出した。
琴美の髪型と同じものだ。

「・・・完璧?」

琴美の声で呟く将生。完全な琴美の姿があった。
さあ、そろそろご本人に見てもらおうか。
将生は気付け薬を嗅がせた。
「む・・?」
琴美は、目が覚めて、今の自分の状況に愕然とした。
「ううむむむんんんっ!!むうふううううんん!」
琴美は何とかしようともがくも、自分を絞める縄はほどけそうになかった。

「ふふふっ。気分はどう?」
「む・・・むぐうううううん!!」
琴美は驚きのあまり猿轡越しに声にならない叫びをあげた。
目の前に現れたのは、店の制服を着た自分自身だったのだ。
「むううううううんん!!(ちょっと!あなた誰!?なんで私そっくりなの!?)」
しかし、そんな琴美を、将生は琴美の顔でニヤニヤ笑うだけだった。


「服と顔を着替えてみたわ。」
「むぐうううう!!」
「どう?そっくり・・・ううん。貴女そのものよ。」
琴美は、驚きに目を見開く。
そう言った自分そっくりの何者かは、その頬を引っ張ると、
ありえないほど長く伸びたのだ。
「無理もないわね。目の前に自分そっくりな誰かがいるんだもの。」
琴美(in将生)は縛られ身動きのとれない琴美を見下ろし笑った。
「これからね、貴女のバイト先に行くの。
このセクシーな姿で楽しんでくるわ。」
そう言って、琴美(将生)は自分の身体をまさぐる。
「ああん・・・貴女の汗の匂い、いい匂いだわぁ。」
「む、むぐうう!!(や、やめてよ!私、そんないやらしくない!)」
「あとね、貴女の服と、下着も今穿かせてもらってるわ。
下着のデザイン、気に入ったわ。」
 むうううううううう!!(やめてー!)」
「じゃ、留守番よろしくねー。」
そう言って将生は本物の琴美に目隠しをしてから、彼女の携帯電話を奪い、
琴美を縛ったまま残して、フーマーズカフェに向かったのだった。



「戻りましたー。」
将生は、琴美の姿で店のスタッフルームに戻った。
「あ、琴美ちゃん、遅かったのね。」
紗理奈が出迎えた。
「すいません。ちょっと電話鳴ってて。」
「いいのよ。もうちょっと時間あるから、ゆっくりしてね。」
「はーい。」
麻美の反応を見て、将生は内心ガッツポーズをした。
(やった!うまくいってる。これなら・・・)

勤務時間。
将生は琴美の姿で接客を開始した。
将生にとっては、舞台に立つような高揚感があった。
誰かになりきって舞台に立つ。ある意味、今自分は
笹塚琴美の役になりきって店という舞台にいるのだ。
そう思うと、将生の中に高揚感が込み上げた。

「いらっしゃいませー。」
カウンターに座った客に上目遣いでメニューを渡す。
わざと胸元が客の目線に来るように近づく。
「ご注文は何にしますぅ?」
将生は、客が、自分の変装した琴美の胸に見とれている様子を
楽しんだ。
「じ、じゃあ、シャンディー・・ガフで」
「はあ〜い。ありがとうございます?」
腰を軽く降りながら注文を取りに行く。
その後ろ姿が、客の目には色っぽく見えた。

「あ、あの〜。」
「はあ〜。」
別の客のところに行く。
「しゃ、写真いいですか?」
「いいですよ〜?一緒に撮りますぅ?」
将生は琴美の顔で客を間近で見つめる。
「はっ、はい!」
「うふふ」
将生は、店の営業用のポーズである腰に手を当てるショットを、そして
他の従業員にカメラを任せ、客の腕にしがみつきスマイルを向けた。
客は、腕にある胸(偽物だが)の感触にどぎまぎしきっていた。
一学年上の先輩は思わず尋ねた。
「琴美、なんかいいことでもあったの?」
「え?」
「なんか機嫌いいじゃない?客に結構サービスしてない?」
「あ、そんなとこです。」
「はあ・・・まあ、気をつけてよ。たまに変な客来たら大変だからね。」
「は〜い。」
将生は、自分の変装に満足していた。誰も疑ってないことに。

ここで音楽がなり始めた。ダンスパフォーマンスの時間だ。
ここぞとばかりに、将生は胸の谷間が見えやすいようにわざと客の近くで屈んでみせたり、指で脚をなぞったり、さりげなくへそ出しをしたりと、琴美のセクシーさを前面に押し出すパフォーマンスをしてみせた。

「ありがとうございました〜。」

日中から夜9時の間にも関わらず、この日の売り上げは通常より3割増しだった。

「お疲れ様でした〜。」
琴美のシフトは終わった。
将生は、琴美を無事に演じきったと安堵した。
初めての女性へのトランスが成功したことに満足していた。

「琴美ちゃん。」
ふと声をかけられた。紗理奈がいた。
「おつかれさま。」
「はい。」
「話があるの。時間あるかしら?」
「いいですよ。」
紗理奈の呼び出しを受ける将生だった。


紗理奈の仕事部屋。二人きりだ。
紗理奈が琴美の姿をした将生にドリンクを渡す。
「今日は大変だったわね。」
「いえ。」
「すごいのよ。今日売り上げ3割増しよ。
琴美ちゃんたちが頑張ってくれたからね。」
「そんなことないですよ〜。」
「そうね・・・・・・あなた、琴美ちゃんじゃないものね。」
「え?」

将生は、自分が青ざめていく感覚を味わった。
見破られた?まさか?
「ど、どうゆうことですか?」
「とぼけなくていいわ。長い付き合いだから気になったのよ。
やたら男に媚売ってたし。琴美ちゃんもやらないわけじゃないけど、
あそこまではやらなかったわ。」

冷や汗が流れた。
なおも紗理奈の視線は刺さる。
将生は思った。彼女は確信したうえで自分に話している。
彼女は並みじゃない。目を見て分かる。
「正直に答えて。あなた、誰なの?」
どうする?逃げるしかないのか?
混乱する将生。もう限界だ。
「・・・はい。琴美さんじゃありません。」
将生は観念して地声で話した。
その様子を見て紗理奈は絶句した。
「え!?あなた、男なの!?」
「ええ・・・はい・・・」

明らかに驚いた様子の紗理奈。
どう見ても女の姿をしている琴美から男の声が出たのだから。
しばらく沈黙が流れる。



「・・・すごいわね。」
「・・・・・・え?」
紗理奈は、フランクな笑みを浮かべて言った。
「ふふふ、安心しなさいな。誰も警察につき出すとか言ってないわ。
むしろ、私たちに力を貸して欲しいの。」
「え?」
「中身が男なら納得だわ。だからあんな派手なパフォーマンスが
できたのね。」
紗理奈はひとり納得していた。
あっけにとられていた将生に、麻美は説明した。
「うち、こんな店やってるじゃない。色々トラブルあるのよ。
セクハラとかね。それで嫌気がさして来なくなる娘とか多いの。」
「はあ・・・」
「そこであなたに協力してほしいの。シフトの穴埋めとか
そうしたトラブルとか。」
紗理奈はさらに言った。
「それに、あなたみたいに色気を武器にできれば売り上げがすごいからね。
今日なんか売り上げ3割増しよ。」
「そうなんですか・・・」
「歓迎するわ。」
紗理奈は、琴美になりすました将生の手をとって言った。
将生の緊張はここで解かれた。
紗理奈は、将生の横に座って話を続けた。
「しかしすごいのねえ。本当に見分けつかないわ。」

紗理奈が興味津々な様子に、将生はすっかり元の調子を取り戻していた。
「ねえ、立ってみて。」
紗理奈に促されるまま将生は立ちあがった。
「ふぅん。よく化けたものねぇ。」
紗理奈は将生が変装した琴美を興味津々に見つめていた。
「すごいわぁ。本当に見れば見るほどそっくりよ。
「ふふふっ、気に入りました?」
「ええ、こんなに間近で見ても区別つかないなんてすごいわ。
ねえ、どうなってるのその身体?」
「最新のレイテックスタイツを使って体型を変えてるの。
あとはヨガの応用よ。」
「へえ〜。」
紗理奈は、将生が変装した琴美の体を撫で回す。
そしていきなり、紗理奈の手は偽者の琴美の股間に伸びた。
「あんっ!?な、何を・・・?」
「ふふっ、あそこものっぺりしてるわぁ。
ねえ。出してみて。」
「え!?」
「決まってるじゃない。ここのも・の。」
紗理奈は、琴美に化けた将生の股間をさすっていた。
将生は琴美の顔で生唾をのんだ。
そして、将生は促されるままに、ホットパンツの下、琴美から拝借したショーツの中に手を入れた。
偽の膣に指を差し入れ、パッドの圧縮を解いた。
そのまま、タイツのパッドで隠していた"もの"を解放した。
「あらあら。姿は琴美ちゃんなのにあそこだけもっこりしてるわ。
い・や・ら・し・い・わ・よ?」
紗理奈は、将生の逸物をショーツ越しに触った。
「だ、だって・・・恥ずかしい・・・」
「ふふ・・・興奮するわね。味見、させてもらうわ。」
そう言って紗理奈は、将生のものを外に出して、それを口に含んだ。
「ああっ!」
思わず地声で喘ぐ将生。
「もっと琴美ちゃんの声であえぎなさいよ。」
「はっ・・・ああ?」
琴美の声で喘ぎ直す将生。
「ふふふ、いいわね。店員と店長の禁じられた関係。」
ここまで、女に化けていたこと自体に興奮していた将生が
耐えきれるわけなく、あっという間に果てた。


「はぁ・・・はぁ・・・」
互いに荒い呼吸をする。
紗理奈は、口に含んだ精液の味を堪能していた。
「はあ・・・?おいしかったわ。
これから、協力してくれるわね。」
「はあ・・・はい・・」
「ねえ、本物の琴美ちゃんはどうしてるの?」
「それは・・・」



深夜。琴美の部屋。
本物の琴美は、いまだに縛られたままだった。
憔悴しきった様子で、口からは、猿轡のせいで飲み込めない唾液が垂れていた。

ふと、部屋の灯りがついたのを感じた。
「ふ・・・ふむぅぅ!?」
その様子を、琴美に化けた将生と、紗理奈が見下ろしていた。
将生が化けた琴美が耳打ちする。
「どう?本当に私が琴美じゃないって分かったでしょ」
「ええ、ほんとあなたすごいわね。で、どうするの?」
「もちろん、解放するわ。下がってて」
そう言って将生は、紗理奈に隠れるよう言ってから、
琴美の目隠しと、猿轡を外した。そして、やさしく顎をつかみ引き寄せた。
「むぐうう!」
「笹塚琴美さん。今日は楽しかったわ。
喜びなさい。あなたに店長からボーナスですって。」
琴美は、焦点が定まらないままもう一人の自分を見つめた。
「いい?あなたは今日アルバイトを無事に済ませた。私のことは
忘れなさい。」
そう言って、将生は琴美に薬を嗅がせた。
琴美は、すぐに意識を失った。
「おやすみ。」


紗理奈は、琴美の縄を外している最中の将生に尋ねた。
「今のは?」
「一時的に記憶を混乱させる効果のある薬よ。今日のことは夢か何かで処理されるわ。」
「色々あるのね・・・・・あ、そうだ。ねえ、町に出ない?その格好で。」
「いいわよ。」
「車を出すわ。行きましょう。」


紗理奈の駆る車に乗る将生。
琴美の姿のままだ。服は、紗理奈が用意した。
「これからよろしくね。」
「ええ。ねえ、ちょっと思ったんだけど。」
「なに?」
「フーマーズ(HOOMERS)。頭文字をFにしたら?」
「え?なんで?」
「フェイクのFよ。」
「あはは」
こうして、二人の女?は夜の町へと消えていったのだった。









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