旅行先での出来事
 
 

私は桜橋 峻と言います。
実は、10年前、すごい体験をしてしまったので、この場でお話したいと思います。

私は、当時付き合っていた祥子とヴァムに3泊4日の旅行に行っていました。
その時、私は25歳、祥子は22歳。仕事の関係で海外へ出張に行く事が多かった私は、
大学の夏休みに入っていた祥子に合わせて、出張がてら、ささやかな休暇を取ることにしました。

海外へ行った事がなかった祥子はとても喜んでいました。
私も、そんな祥子の喜ぶ顔がとても好きで、この計画を立てて本当によかったと思っていました。
しかし、この旅行の間に、私の身にとんでもないことが起こったのです。

水泳が得意だった私は買い物も適当に、ほとんど海で泳いでいました。
祥子も私と共に、青くて澄んだ綺麗な海で泳ぎました。
海の底が見えて、どこまでも潜っていけそうな雰囲気。
私は浮き輪に身体を通して浮かんでいる祥子に言いました。

峻:「祥子、俺、どこまで潜れるか挑戦してみるよ。」

祥子:「ええっ、危ないよ。」

峻:「平気だって。ほら、底が見えてるだろ。あそこに見える岩にタッチしてから戻ってくるから。」

祥子:「う〜ん、でも止めといたほうがいいと思うけど。」

峻:「大丈夫。苦しくなったらすぐに戻ってくるから。」

祥子:「そう、それならいいよ。私、見ててあげる。」

峻:「ああ。」

私は胸に大きく息を吸い込んだ後、ザブンと海に潜り込みました。
たぶん3メートルくらいだったでしょうか。私にはそのくらいに見えていました。
しかし、実際にはもっと深かったようです。
いくら泳いでも、目の前に見えている岩には到達しなかったのです。

峻:「ううっ・・・まだか・・・・苦しくなってきたな・・・そろそろ戻ろうか・・・」

岩にたどり着くのを諦めた私は、祥子のいる海面を目指して泳ぎ始めました。

峻:「こんなに遠かったとは思わなかったな・・・・」

余力を残しながら、ゆっくりと上昇します。
しかしその時、急に右足が吊ってしまったのです。
驚いた私は、思わず息を吐き出してしまいました。

峻:「ガボガボガボッ!」

急な出来事に慌ててしまった私は、我を忘れて無我夢中で海面に出ようとしました。
でも、右足が吊ってしまって思うように泳ぐ事が出来ません。

峻:「・・・ま・・・まずい・・・」

目の前に祥子の足が見えます。
その足に捕まろうと必死に泳ぎました。
しかし、だんだん意識が薄れてきたのです。

峻:「しょ・・・祥子・・・」

祥子の足を掴んだように思えました。
それは夢だったんでしょうか。
私は海中で意識を失ったのです・・・・

・・・ん・・・・・・

・・・・ゅん・・・・

・・・まして・・・・

・・・しゅん・・・・・

・・・・お願いだから・・・・・・

・・目を覚まして・・・・・

頭の中で、誰かが叫んでいるのが聞こえました。

「・・・だ・・・・誰だ・・・・」

意識が朦朧として、誰が叫んでいるのか分かりません。

・・・峻っ!・・・お願いっ!・・・目を覚ましてっ・・・・

どこかで聞いた事のある声です。
誰だったのでしょうか。

私は、ボーっとしながらその声を聞いていました。
しかし、ハッと気付いて思い出したんです。

峻:「祥子っ!」

私はガバッと身体を起こしました。
いや、起こしたつもりでした。
しかし、実際には私は寝ていたのです。

峻:「祥子・・・あ・・・あれっ?」

私は目の前に広がっている光景に絶句しました。

なぜか私は、水着をつけたまま砂場に寝転がっています。
その横で、祥子が泣きながら私を呼びつづけているのです。
その周りには数人の人が私たちを囲んで、心配そうに見守っています。

峻:「ど、どういう事だ・・・」

私には全く理解できない光景でした。
一人の男性が、私の身体の胸を何度も押しています。

男性:「水も吐いたし、息もしているから大丈夫だと思いますよ。気絶しているだけだ。」

祥子:「うう・・・あ、ありがとうございます。」

祥子は泣きながら、その男性に頭を下げています。

男性:「どちらに宿泊されているんですか?私がそこまで送りましょう。」

30歳くらいでしょうか。やさしそうな表情をしている彼が、私の身体を
背負い、向かいの私たちが泊まっているホテルに向かい歩きだしました。
祥子も、肩を落としながら彼の後をついていったのです。

峻:「・・・・・」

私は夢でも見ているのかと思いました。
しかし、夢にしてはリアルすぎます。
そして、このとき初めて自分がどういう事になっているのか気になりました。

峻:「じ、じゃあ、今の俺は・・・」

私は自分の手を目の前に持ってきました。

峻:「・・・なんで・・・・・」

私の手は、向こうが透けて見えています。
半透明になっていたのです。
とっさに身体を見下ろしてみます。
すると、そこには全裸になった私の身体がありました。
しかし、なぜか身体の向こうには砂が見えています。

峻:「・・・・う・・・うそだろ・・・・」

私は愕然としました。
自分の身体がいつの間にか裸になっていた上、向こうが透けて見えるんです。
そして、挙句の果てには、足が地に付いていない事に気付いたんです。

峻:「なんで足が地面についてないんだ?浮いてるのか・・・・俺は・・・」

そういえば、先ほどから身体がとても軽いように思えます。
それに、周りにいる人は私に全く気付いていない様子でした。

峻:「わ、訳が分からない・・・」

頭が混乱しそうになります。
しかし、これまでのことを冷静に考えてみることにしました。

峻:「なんでこんな事になったんだ・・・・そう言えば・・・俺・・・」

徐々に記憶が蘇ってきます。

祥子と海で泳いでいた事・・・

海底の岩に触ろうともぐった事・・・

苦しくなって海面へ戻ろうとしたとき、足が吊った事・・・

祥子の足を掴んだ事・・・・

峻:「そ、そうだっ!俺、海で溺れたんだ・・・・」

私は、やっと自分が海で溺れたことを思い出しました。
どうやら、祥子が溺れた私を砂浜まで引っ張ってくれたようです。
いや、実際は誰かに手伝ってもらったのかもしれませんが・・・
私にはわかりませんでした。

峻:「と言う事は、俺は・・・死んだのか・・・・」

私は顔が青ざめました。

峻:「い、いや、そんな事はない。現にこうやって生きているんだから。い、いや、さっき俺の身体があったぞ。
      と言う事は、やっぱり・・・」

自分の身体がホテルに運ばれたのを見ていた私は、てっきり死んでしまって、幽霊になったと思いました。

峻:「そ・・・そんな・・・・まだ祥子とエッチもしてなかったのに・・・・」

少し硬い考えを持っている私は、祥子と結婚するまではエッチしないと決めていました。
しかし、それももうかなわぬ夢となりました。

峻:「な、何でだよ・・・こんな事って・・・・」

私は夕日で海がだんだん赤く染まってゆくのを、ボーっと見ていました。

峻:「こんな事なら、さっさと祥子とエッチしとくんだったなあ・・・・」

そのときは、とても後悔しました。
これまで何人かの女性と付き合ってきたんですが、彼女ほどきれいで性格のいい女性はいませんでした。
いつも私に笑顔を振りまいてくれる・・・
もちろんスタイルだってよかったんです。ビキニを身につけた彼女は、ほかの男性の目を釘付けにしていたんですから。

だんだん辺りが暗くなり始め、浜辺にはほとんど人がいなくなりました。

峻:「どうしたらいいんだ・・・・」

私はこれからどうなるのか、とても不安になっていました。

天使が迎えにくるんだろうか・・・

それとも死神が・・・

そんな事を考えていると、とても怖くなってきました。

峻:「そ、そうだ・・・祥子の所に行こう。」

そう思い、私たちが泊まっているホテルに向かいました。
歩いているつもりだったんですが、なぜかすごい速さで身体が飛び始め、
ホテルの壁を突き抜けたんです。

峻:「わっ!」

私は、壁に激突しそうになり、思わず目を閉じました。

峻:「・・・・・」

何の衝撃もありません・・・
 

ゆっくりと目を開け始めました。
 

峻:「・・・・」
 

そこは私たちが泊まっている部屋でした。
会社が提携しているホテルで、スィートルームを格安で予約する事が出来たのです。
初めてこの部屋を見たときは、本当に驚きました。
4つも部屋があり、それぞれに綺麗なシャンデリアが付いています。
お風呂も24時間沸きっぱなし。5人は入れるくらいの広さで、もちろんジェットバスでした。

峻:「祥子・・・」

目の前に祥子がいます。
どうやらベッドに寝かされているのは私のようです。
ベッドの横の椅子に座っている彼女は、私の手をずっと握り締めて布団に顔を伏せています。
きっと疲れて寝てしまったのでしょう。
Tシャツに短パン姿の祥子。
風邪を引くかもしれません。
私は毛布をかけてやろうと思い、ベッドの横に置いてある毛布を取ろうとしました。
しかし、手が毛布を通り抜けてしまうのです。

峻:「・・・・何も触れないのか・・・」

私はまたショックを受けました。
祥子に毛布をかけてやる事すら出来ないのです。

峻:「ゴメンよ、祥子。」

私のことを心配してくれている祥子に申し訳ないと思いました。
今でも、とても愛しく思います。
私は、祥子のそばに行きました。
祥子は頬に涙の後をつけたまま寝ていました。

峻:「・・・・」

そんな祥子の寝顔を見て、私は思わず頬に口づけしました。
すると、自分の意志とは無関係に、私の身体が祥子の身体にどんどんのめり込み始めたんです。

峻:「なっ!」

私は、声にならない声を上げました。
私の身体は、あっという間に祥子の中に入り込んでしまいました。
目の前が真っ暗になっています。
怖くなった私は、無意識に身体を起こそうとしました。
 
 

峻:「はぁっ!、はぁ、はぁ・・・」
 
 

心臓がドキドキして、息苦しさを感じました。

峻:「何だったんだ・・・・今の・・・・あ・・・あれっ?・・・」

自分の声ではありません。
甲高い女性の声・・・・

目の前には、ベッドで横たわっている自分の身体があります。
そういえば、何かに座っている感じがします。
それに、私は自分の手を握り締めています。
 

峻:「ど、どうして・・・・」
 

とっさに握っていた手を離した私は、自分の両手を目の前に差し出しました。
それはとても綺麗な手。
細くて長く、すべすべした皮膚をしていました。

その次に、顔の周りにまとわりつく髪の毛に気付きました。

峻:「髪の毛・・・・」

私は気が動転してしまいました。しかし、それと同時に何が起こったのか、なんとなく理解しました。
 

ゆっくりと俯きます。

そこには、私が思ったとおり、Tシャツを着ている身体があります。
程よく突き出した二つの胸の向こうには、少し日焼けした細い太ももが見えました。
 

峻:「こんな事って・・・」
 

私はゆっくりと立ち上がりました。
そして、隣の部屋にある鏡に向かって歩き出しました。

いつもより低い目線。

歩くたびに肩に感じる胸の重み。

もうとっくに理解していました。
でも、私はあえて鏡の前に立ったのです。
 

峻:「・・・・・」
 

目の前の鏡に映っているのは・・・・・・思っていたとおり、祥子でした。
鏡の中の祥子は、私のほうをじっと見つめています。

「祥子・・・」

私が口にしたことを、鏡の中の祥子が口にします。
これは現実なんでしょうか?
なんと私は、祥子に乗り移ってしまったようです。

祥子:「こんな事があるのか・・・・」

口から出るのは、いつも私に話し掛けていた祥子の声。
私は、頭からつま先まで、じっくりと祥子の身体を眺めました。
私が少し足を広げると、鏡の中の祥子も足を広げるのです。

祥子:「・・・・は・・・はは・・・」

いつのまにか、私は恐怖を感じなくなっていました。
いや、むしろ喜びの方が大きくなっています。

祥子:「祥子の身体・・・・俺が操っているんだ・・・」

私はこの現実を素直に受け止めました。
夢ではないのです。
 
 

鏡の中でウィンクする祥子。

胸を突き出して谷間を見せつける祥子。

両手で髪を書き上げ、セクシーなポーズをとる祥子。

全てが私のもの・・・
 
 

私は、男としての欲情を抑える事が出来ませんでした。
Tシャツの襟を引っ張って、中を覗き込みます。
そこには、白いブラジャーに包まれた祥子の胸がありました。

次に両手で胸を揉んでみます。

祥子:「ああっ・・・」

Tシャツ越しでも、祥子の胸は私を感じさせます。
男では考えられない事でした。

祥子:「こんな感じなんだ。」

私は短パンの上から股間を撫でてみました。
何度も指で撫でていると、短パンの上に割れ目が現れます。

祥子:「うあっ!・・・これは・・・すごいぞ・・・・」

私は思わず鏡の前にしゃがみこんでしまいました。
顔を赤らめた祥子が、股間に手を当てています。
その姿に、私はとても興奮しました。

祥子:「祥子がこんなことするなんて・・・・」

鏡の中の祥子が、目を潤ませながら私を見ています。

私はもう一度立ち上がりました。
そして、Tシャツと短パンを脱ぎ、下着姿になりました。
白いブラジャーとパンティを穿いた祥子が目の前に立っています。
 

祥子:「祥子・・・ゴメンよ。君の身体。見せてもらうから。」
 

私は鏡の中の祥子にそう言いながら、ブラジャーを取りました。
目の前に、ツンと上を向いている乳首が現れます。

祥子:「・・・・きれいだ・・・・」

私は、パンティに手をかけました。

両手でゆっくりと下ろしてゆきます。
徐々に祥子の股間が現れました。
そこは、綺麗に処理してあります。

足からパンティを抜いた私は、じっと祥子の裸を眺めました。
セミロングでストレートの黒い髪。
細くてすっきりとした顔立ち。
程よい胸に引き締まったウェスト。
吊りあがったお尻に細くて綺麗な足。

どこをとっても私の理想の身体でした。

私は、祥子の手で自分自身をギュッと抱きしめました。
腕に祥子の暖かくて柔らかな胸の感触が伝わってきます。

祥子:「ああ・・・・」

私は思わず声を漏らしてしまいました。

祥子:「・・・なんて柔らかいんだ・・・」

このまま女の快楽を求める事も出来ます。
しかし、私は祥子の身体でもっと楽しみたいと思いました。

私は、部屋のに置いている祥子の旅行カバンを開けました。
中には、明日着るための洋服や下着、水着の替えがあります。

祥子:「はははっ・・・」

私は、恥ずかしい気持ちを押さえながら、それぞれの服を着てみました。
どの服も、とても似合っています。

祥子:「綺麗だよ、祥子・・・」

私はいろいろなポーズをとりながら、祥子になりきっていました。

祥子:「どう?峻。私・・・綺麗でしょ・・・」

鏡に映る祥子が笑顔で話し掛けてきます。

一通り楽しんだ私は、新しいビキニを身に付けることにしました。
青いナイロン生地がシャンデリアの光に反射してキラキラと光っています。

私は全裸になり、ハイレグにカットされたビキニパンツを穿きました。
腰骨あたりまで切れ込んだビキニパンツは、更に足を長く見せています。
次にビキニブラで胸を包みます。
ホックのない水着なので、頭からかぶるようにしました。
ビキニブラの裏にはパッドが付いているので、その中に胸を押し込むように
脇から手を入れて収めていきます。

まさか、自分でこんな事をするなんて夢にも思いませんでした。
目の前の祥子が一生懸命、胸を整えています。

ビキニを身につけることが出来た私は、鏡に向かっていろいろなポーズを取りました。
雑誌に載っているモデルと同じように笑顔を作りながらその姿を楽しみました。

祥子:「私、峻に触られたい・・」

私は両手の指を重ねて胸の前で合わせ、鏡に向かってお願いするようなポーズを取りました。

ビキニ姿の祥子が、私におねだりしています。
私の鼓動が、いや、今は祥子の身体ですから、祥子の鼓動がドキドキしています。

祥子:「お風呂に入りましょう。」

私はビキニ姿のまま風呂場まで歩きました。

祥子:「このままで入ろうか・・・」

ジェットバスのスイッチを入れると、湯船に激しく泡が立ちます。
私はそのまま湯船に足をつけました。
足に泡が当り、くすぐったい感じがします。
両足を湯船に入れたあと、ゆっくりと腰を下ろします。
泡が身体を刺激してとてもくすぐったく・・・気持ちよく感じました。

祥子:「ふあぁ・・・」

思わず喘ぎ声が漏れてしまいます。
湯船は浅いので、ちょうど胸のあたりに湯面が来るのです。
私はビキニブラを上にずらしてみました。
すると、乳首に直接泡が当って、とても気持ちよくなります。

祥子:「ああっ!」

私はあまりの刺激に、両手で胸を塞いでしまいました。

祥子:「す・・すごい・・・なんて気持ちがいいんだ・・・」

私はゆっくりと指の隙間を空けました。
すると、徐々に泡が当り始め、快感が身体を貫きます。

祥子:「んん・・・・はぁ・・・・んあっ・・・」

私は泡に弄ばれました。
女性の胸がこれほど気持ちがいいものだとは、まったく思いませんでしたから。

祥子:「あっ・・・んんっ・・・・きもちいい・・・・」

私の右手が、自然に股間に向かいます。
スルッとビキニパンツに侵入した指は、一番感じるところをやさしく刺激し始めました。

祥子:「あうっ!!」

思わず足を閉じてしまいます。
身体に電流が走った感覚。
これが女性の身体・・・

私はなんて幸せ者なんだろう。

男に生まれながら、女性の快感を知る事が出来るなんて・・・

私はビキニパンツの中で、必死に指を動かしました。

祥子:「あっ、あっ、あっ、す・・・すごい・・・すごすぎる・・・・かはっ・・・あうっ・・・」

左手で胸を揉みながら、私は快感に溺れていきました。

祥子:「んっ・・くっ・・・あんっ・・・な・・・なんだ・・・こ・・・れ・・・はっ・・・」

祥子の喘ぎ声が風呂場に響き渡ります。
身体の中から快感が津波の様に襲い掛かってくるのを感じました。
 

祥子:「はんっ・・・く・・・くる・・・・あっ・・・あっ・・・だ・・だめだっ・・・うわああああっ!」
 

・・・私は身体を仰け反らせながら、最高の快感を感じていました。
なんともいえない感覚が身体を包み込んでいます。
 

祥子:「ん・・・・はぁ・・・はぁ・・・こ・・・これが女性の快感・・・」
 

私はしばらく放心状態になっていました。
男の身体とは比べものにならない気持ちよさ。
どうして神様はこれほどまでに男女の差をつけたのか・・・
ええ、女性はつらい思いをして出産しなければならないのです。
もちろんそれはよく分かっていたのですが、これほどの違いがあると
男の身体にももう少し快感を感じるようにしてくれてもいいと思ってしまいます。

我に帰った私は、ビキニを脱いで髪と身体を洗いました。
胸や股間を触るたびに、先ほどの快感がよみがえりそうになります。

我慢して洗い終えた私は、バスローブを身にまとって部屋に戻りました。
冷蔵庫からビールを取り出し、一口飲みます。
祥子はもともとお酒をほとんど飲まなかったので、ビールの炭酸が喉にしみました。

テーブルにグラスを置き、ふとベッドを見てみると、まだ私の身体が横たわっています。
私は自分の体に近づきました。
寝顔からは、すやすやと寝息が聞こえています。
私は試しに身体をゆすってみました。
私の身体は、力なくゆすられているという感じでしたが、その身体には暖かみが
ありました。

祥子:「もしかしたらまだ戻れるのか・・・」

まだ息もしているし、心臓も動いています。
祥子の身体から抜け出る事が出来れば、自分の身体に戻れそうな気がしました。

祥子:「このまま祥子の姿って訳にもいかないからなぁ。」

私はしばらく祥子の身体から抜け出る方法を考えました。
しかし、一度入った身体からどうやって抜け出ればいいのか、見当もつきませんでした。

祥子:「とりあえず今日は寝て明日考えるとするか・・・・でも、その前に・・・」

私は目の前にある自分の体を見て、身体が熱くなるのを感じていました。

祥子:「やってみたいよな・・・」

私は持ってきていたビデオカメラをテレビの上にセットし、ベッド全体が映るようにしました。
そして、録画を始めました。

祥子:「あはぁん。ねえ、これから楽しい事するのよ。」

私はレンズに向かってそう言いました。
そのあと、バスローブを脱いで、全裸になった祥子の体をカメラの前に見せました。

祥子:「いまから何すると思う?教えてほしいでしょ。じゃあ、ちゃんと見てるのよ。」

私は掛け布団を取り、自分の身体をカメラに映し出しました。

祥子:「これから峻と楽しい事するの・・・こうでしょ・・・」

私はベッドの上にあがり、寝ている自分の身体のパンツをずらすと、自分のモノを口にくわえ込みました。
そして、カメラに視線を送りながら頭を上下に動かしたのです。
私の口の中で、自分のモノがだんだんと大きくなるのが分かります。

祥子:「んっ・・・んっ・・・」

モノに吸い付きながら、何度も上下に動きました。
すると、いきり立つように大きくなったのです。

祥子:「すごーい、峻ったらこんなに大きくなっちゃって。」

私は股間を指で触ってみました。
祥子の股間は十分に濡れていて、少し触っただけでも身体中に快感が駆け巡ります。

祥子:「それじゃあ、峻のこれ、入れるわよ。」

私は四つん這いになり、自分のモノの上に股が来るように移動しました。
初めての体験です。

腰を下げると、身体の中に自分のモノがゆっくりと入ってきます。

祥子:「はあっ・・・ううっ・・・」

私はゾクゾクッ身体に寒気を覚えました。
お腹に何かが入ってくるような感覚。
モノが完全に隠れるまで腰を沈めました。

祥子:「んんっ・・・・は、入った・・・」

私はそのまま腰を上下にゆっくりと動かしました。
自分のモノが、身体の中を出たり入ったりしています。

祥子:「あっ・・・・あっ・・・・んっ・・・・・」

奥まで入るたびに、自然と声が漏れます。

今度は、奥まで入った状態で腰を水平に回してみました。
祥子の体の中をモノがかき回しています。

祥子:「はんっ!・・・ああっ・・・やんっ・・・」

思わず女言葉が飛び出しました。

私は両手をベッドについたまま、腰を早く動かしました。
祥子の股間は、いやらしい音を立てながらモノを包み込んでいます。

祥子:「あはっ・・・あんっ・・・あんっ・・・いい・・・いいよ・・・」

私は、まるで本当に祥子がやっているかのように真似をしながら
快感に酔いしれていました。
先ほどのように、だんだんと快感が津波のように襲い掛かり始めました。

祥子:「あっ・・あっ・・ま・・・また・・・んっ・・・またくる・・・・も・・・もう少し・・・」

私は、よりいっそう激しく腰を動かしました。
だいぶ息が上がります。
ベッドに寝ている自分の身体は、何事もないかのように振動に身を任せている感じです。

祥子:「んっ・・んっ・・も・・もう・・イ・・イキそう・・・あっ・・んあっ」

私は両手で胸を揉みながら腰を動かしました。

祥子:「あ、あ、あ、んんっ、だ・・だめ・・・イ・・・イクッ・・・うあああああっ!」

・・・・私は今日、女性として2回目の快感を感じてしまいました。
ビクッ、ビクッと身体が震え、頭の中が真っ白になります。

祥子:「はあん・・・・・・・きもちいいよぉ・・・・」

私はそう言いながら、自分の身体に覆い被さりました。
モノを入れたまま、私は深い眠りについたんです。
 
 
 

・・・次の日の朝。
 
 
 

私は重いものが身体に乗っているのを感じて目が覚めました。
始めはぼやけていましたが、徐々にはっきりと見えます。
 

峻:「あっ!」
 

私は、身体に覆い被さっているのが祥子だということに気付きました。
どうやら元の身体に戻っているようです。
 

峻:「し、祥子・・・・」
 

私は、祥子を起こそうとしたのですが、思いとどまりました。
祥子は私とエッチしたことがないのです。
この状態で目を覚ますと、多分ひどいことになるでしょう。
私はそっと身体を横に倒して、祥子をベッドに寝かせました。
まだモノが入ったままだったので、そっと抜いた私は、
祥子が起きないように昨日着ていた下着とTシャツ、短パンを
穿かせました。
その後、テレビの上に置いていたビデオカメラのテープを抜いて
自分のカバンにしまいました。
隣の部屋の服も綺麗に片付けた私は、祥子を起こしました。

峻:「おい、祥子、祥子。」

身体をゆすりながら呼びかけます。

祥子:「ううん・・・・」

祥子は目を擦りながら私のほうを見ました。

祥子:「・・・あれっ!峻っ!大丈夫だったのねっ。」

祥子はいきなり私に抱きつきました。

祥子:「グスッ・・・よかった・・・よかったよぉ。」

泣きながら話す祥子を、私はやさしく抱きしめました。

峻:「ごめんな。心配しただろ。」

祥子:「うん・・・ほんとに心配したんだから・・・」

峻:「もう大丈夫だから、心配しないでいいよ。」

祥子:「ほんとに大丈夫なの?」

峻:「ああ、今日は買い物に行こうか。」

祥子:「うんっ!そうするっ。」

祥子は笑顔でそう答え、着替えをとりに行きました。
バレたらどうしようと考えたのですが、とりあえずバレていないようです。

私たちはそのまま旅行を続け、無事家路につくことが出来ました。
 
 

あれから10年。
 
 

あのとき取ったビデオは、私の宝物として大事に撮ってあります。
このビデオが、私が祥子に乗り移った証。
真実なのです。
 

このビデオは、家内となった祥子には絶対に見せません。
でも、私の告白を聞いてくれたあなたにはお見せしてもいいです。
私が体験した、このすばらしい映像を・・・・
 
 
 
 

旅行先での出来事・・・おわり
 
 
 
 
 
 
 

あとがき
 

久しぶりにダークローゼスに投稿しました。
ダークローゼス復活第1弾として、「行こう」シリーズを
考えていたのですが、ストーリーが浮かばず、今回は
この作品となりました。
よくあるパターンの内容なのですが、私が書くとこの程度で終わってしまいます。
主人公の「峻」が過去に体験した話として書いて、その主人公に語らせました。
後半は無理がありましたが、一度書いてみたい作品だったので
無理矢理書きました。
なかなか書き方に進歩がありませんが、ちょびっとずつ勉強するので
許してやってください。

それでは最後まで読んで下さった皆様、ありがとうございました。
 

Tiraより
 
 

作品の著作権等について

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                ・本作品についての、あらゆる著作権は、すべて作者が有するものとします。
                ・よって、本作品を無断で転載、公開することは御遠慮願います。
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