どうして私が・・・
 
 
 

最近、痴漢の被害にあう女子高生が急増しているらしい。

それも特定時刻の列車で発生しているようで、警察としてもこのまま
放置しておくわけにも行かず、何らかの処置をとらざるを得ない状況になっていた。

被害にあった女子高生に事情を聞いてみると、皆
口を揃えて女性から痴漢にあったと言っている。
しかし、加害者の特徴がまるで一致しないのだ。
ある女子高生は黒い髪で眼鏡をかけたOL風の女性と答えるし、別の女子高生は
茶髪で背の低い女子大生のようだったと答える。
複数人の女性グループである可能性が高いと考えた警察は、私服婦警を痴漢が多
発する車両に配置し、現行犯逮捕を試みたのだった・・・
 
 

7時23分よりこの駅を出発する快速列車のドアが開く。

白いブラウスの上からグレーのスーツを着て、膝よりも少し上までしかない短めの
タイトスカートを穿いた女性が車内に乗り込む。
一見、OL風に見えるこの若い女性。実は婦人警官なのだ。

園田 春香(そのだ はるか)23歳。

スーツの内ポケットには警察手帳と手錠が入っている。
彼女は最も痴漢が現れやすいとされる後方の車両連結部分で待機することにした。
別の車両にも同じように婦警が私服姿で乗り込んでいる。

幸い、春香の周りにいる女性は目の前で吊り革を持ち、もう片方の手に
かばんを持っている女子高生が一人だけ。
それにサラリーマンに囲まれているので、女性の姿は春香とその女子高生しか見えな
かった・・・というか、いなかった。
 

春香:「この駅から乗ってくるのかしら…」
 

怪しい女性に目を光らせるため、いつもより少し高いハイヒールを履いて身長の
低さをカバーしている。

ドアが開いて3分も経つと、もう車内は身動きが取れないくらいに満員になってしまった。
この状態でドアが閉まり、電車がゆっくりと動き始める。
 

春香:「まだ私と女子高生一人だけ・・」
 

目の前の女子高生は春香よりも少しだけ身長が低い。
ハイヒールを履いていなければ同じくらいか。
ショートカットで少し癖のある髪。
後ろ向きなので顔は良く分からないが、紺色のブレザーに
暗い赤と紺のチェック柄のブリーツスカートを穿いている。

昔はこんな風に学校の制服を着てたんだなあ…などと数年前の
事を振り返ってみる。
そうやって懐かしい気分になっている所に、少し寒気を催した。
 

春香:「この車両、結構寒いわね」
 

人口密度が高いので暑くなるためか、あまり暖房が効いていない様子。
まだ駅を出てすぐなので、車内は少し寒かったのだ。
 

徐々にスピードが上がる電車。
車窓の眺めもだんだんと早くなる。
女性が見当たらないので少し気が緩んでいる状態。
何気なしに目の前にいる女子高生に視線を落としてみると、
吊り革を持っていた手を後ろに回してなにやらもぞもぞ動かしている。
彼女がブリーツスカートを手で揺らしているせいか?
春奈の手にも、その生地に触れる感覚がある。
 

さては痴漢か…
 

春香は女子高生の左右にいる男性の手を見た。
二人とも片手で吊り革を持っており、もう片方の手にはかばんを持っている。
 

春香:「・・・おかしいわね・・」
 

この二人しか痴漢できる人間はいないのだ。
しばらく様子を見ようと、またそ知らぬ顔で車窓を眺めていると、また女子高生が
吊り革から手を離してもぞもぞと動かしている。

春香はさっと目線を女子高生のブリーツスカートに落とす。

そして、自分の目を疑った。

なんと、そこには女子高生のお尻を撫でている自分の右手があったのだ!
 

春香:「えっ・・」
 

初めて女子高生の手が春香の手に触れる。
春香の手は女子高生の手を避けるようにしながらやさしくスカートに纏(まと)
わりついている。
慌てて右手を離そうとするが、どういうわけか身体の自由が利かない。
女子高生が振り向き、春香と目を合わせた。
 

女子高生:「や・・やめてください・・」
 

かわいい顔立ちの女子高生が春香にしか聴こえないくらいの小さな声でつぶやく。
 

ち、違うの。ご、ごめんなさい・・
 

春香はそう言いたかった。
しかし、口から出た言葉は全く違っていたのだ。
左手でスーツの内ポケットから警察手帳を取り出すと、
女子高生だけにそっと見せた。
 

春香:「私、婦警なの。今痴漢が現れるのを待っているのよ。こうやって痴漢行為を
          していると必ず現れるから。それまで協力してくれない?」
 

女子高生は警察手帳と春香の自信ありげな笑顔を見るとすっかり信用してしまっ
たようだ。
 

女子高生:「・・・わかりました」
 

一言つぶやくと、何事も無かったかのように車窓を眺め始めたのだ。
 

春香:「ふっ、ちょろいちょろい・・・」
 

小さく独り言を口ずさむ。
 

や、やだ…私、何言ってるのよ。
 

自分でも訳がわからない。
しかし、春香の右手は回りの男性達に気づかれないように女子高生のお尻をやさ
しく撫でているのだ。
無意識のうちに、左手に持っていた警察手帳が内ポケットに入れられる。
 

そ、そんな・・私の手が勝手に・・
 

春香は女子高生の背中にぴったりとくっつくと、両手でお尻を触り始めた。

女子高生は、これが痴漢を誘うための罠だと分かっていても、そのいやらしい触り方が
すごく嫌に思えた。
本当にいやらしい男に触られているという感じ。
たまらず、吊り革を持っていた手で春香の手を払おうとする。
 

春香:「そうそう、そうやって嫌がるところが何ともいいよなあ」
 

誰にも聴こえない独り言。
それは春香自身にしか聴こえなかった。
 

何?…今の私がしゃべったの?
 

両手でお尻から腰のあたりを優しく撫でながら春香はそう思った。
いつのまにか視線まで強制的に定められている。

自分の手の動きを追う視線。その手の動きはあまりにいやらしかった。
両手が腰のあたりからブレザーの中に消える。
そして、ブレザーの中、両手が女子高生のお腹を数回撫でたあと
そのまま上に移動すると、ブラウスの上から程よい胸を揉み始めたのだ。
 

ウソ・・そんな…
 

女子高生:「やだっ・・」
 

女子高生は俯きながら吊り革を持っていた手をブレザーの上に当てた。
ブレザー越しに春香の手が胸を揉んでいるのが良く分かる。
 

女子高生:「や、やめてください・・」
 

春香の視線を感じるくらいに少しだけ横を向いてボソッとつぶやく。
春香はそんな女子高生の横顔に自分の顔を近づけると、
 

春香:「大丈夫よ。痴漢に襲われても私が逮捕してあげるから」
 

などと訳のわからぬことを言いながら、白いブラウスのボタンを2つ程外してし
まった。
 

何?何やってるのよ…これって私が痴漢してるんじゃない…
 

春香:「おとなしくしているのよ。でないと婦警の私が変な目で見られるんだから」
 

やだ…また勝手に・・・お、お願い…に、逃げて…
 

春香の眉がぴくぴくと動いている。
表情を変えようと思ってもまったく変える事が出来ないのだ。
身体が誰かに操られている。春香は恐怖を感じていた。

そんな春香の本心を知らない女子高生。かばんを持つ左手が震えている。
電車が揺れるので胸元にあった手が吊り革を掴む。
すると、自由になった春香の右手がブラウスの中に忍び込んだ。
 

女子高生:「んっ…」
 

肩を小さく震わせる。
ブラウスの中に忍び込んだ右手が、そのままブラジャーの中へと入り込む。
 

お願い・・やめて・・

女子高生:「やっ…んっ…ん〜っ」
 

両脇をぎゅっと締めて春香の手を止めようとする女子高生。
だが、春香の手は一向に止まろうとはしなかった。
いつのまにか春香の左手がブレザーから抜け出て、後ろからスカートを
捲し上げようとしている。
電車がよく揺れるので、吊り革から手を話す事が出来ない女子高生は
左手でカバンを持ったまま、もう春香の手を拒む事が出来なくなっていた。
スカートの裾が持ち上がり、女子高生の白いパンティに包まれたお尻が見え始める。
そんな女子高生を見ている春香の表情はとてもいやらしい。

これが婦警のする事か?

女子高生は赤面しながらずっと疑問に思っていた。

ここまでしなくても…

そんな思いでいっぱいなのだ。
春香の右手がブラジャーの中で胸の突起をつまんでいる。
春香の左手がスカートの中、パンティ越しにお尻を揉んでいる。
 

だ・・誰か…私を止めて…
 

春香は泣きたい気持ちを堪えながらも、自分のしている行動を
ただ見ているしかなかった。
 

警官の私が…女子高生に痴漢している…
 

どうしようもない罪悪感が溢れ出す。

女子高生は俯いたままでビクン、ビクンと小さく身体を震わせている。
 

女子高生:「あっ・・・や・・・ふ・・婦警さん・・・もう止めて・・」

私じゃない・・・私じゃないの・・・

春香:「ふふっ、ごめんね。もしかしたら隣にいる男性が痴漢かもしれないから
          もう少し我慢して」

また勝手に・・・

女子高生:「・・・・」
 

春香の左手が、パンティの上を優しく撫でる。
お尻の割れ目に沿って中指を滑らせると、そのまま股間に向かって奥へと進んで行く。
 

女子高生:「やっ!」
 

お尻に力を入れて両足をギュッと閉じる。
しかし、春香の中指はそのまま奥へ突き進み、彼女の感じるところをパンティ越しに
刺激し始めたのだ。
 

春香:「あれっ。あなたもしかして感じてるの?」
 

春香が後ろからささやくと、女子高生はよりいっそう俯いてしまった。
 

ごめん・・・ごめんなさい・・・
 

春香は心の中で何度も女子高生に謝っていた。
しかし、春香の左手はパンティを横にずらすと、直接感じるところを触り始めたのだ。
春香自身にも、女子高生の股間が湿っている事がよくわかった。
 

女子高生:「んっ・・・んんっ・・・・やぁ・・・ぁ・・・・ぁぁん」
 

声にならない声を出す女子高生。
右手で胸の突起を刺激され、左手で下半身を弄ばれている女子高生は、
だんだん春香の手の動きに身を任せ始めてしまったのだ。
 

春香:「いいわよ。楽にして」

女子高生:「んん・・・ふ、婦警さん・・・」

春香:「犯人は現れそうにないわね。でも、もう少し協力してね」

女子高生:「あっ・・・は・・はい・・・」
 

だめよっ・・協力しないで!
 

心の中でそう叫んだ。

しかし、春香の左手の中指は、彼女の中にヌプッと入り込んでしまったのだ。
 

女子高生:「はんっ!」
 

思わず眉を歪めて顔を上に向ける。
 

春香:「もう1本入るかしら」
 

今度は薬指まで中に入っていく。
 

女子高生:「んんんっ!」
 

身体をよじって耐える女子高生。
2本の指が、彼女の奥深くまで入り込んでしまうと、中でグニョグニョと動き始めた。
掻き回す様な動きをしながら、出たり入ったりする。
 

女子高生:「・・・・ぁ・・・ぁ・・・ぁぁ・・・んっ・・・んん〜」
 

気持ちよくて足をガクガクさせている。
 

わ・・私がこんな酷い事・・・や・・やだ・・・お願い・・・も‥もう許して・・・
 

春香はニヤニヤしながら必死に両手を動かしていた。
電車の揺れに逆らうように、それでも周りの人には気付かれないように・・・
 

女子高生:「んっ・・・んっ・・・んっ・・・んんっ・・・」
 

たまらず声を漏らす女子高生は、春香の指でもうイってしまいそうになっていた。
そんな彼女の切ない表情を嬉しそうに眺める春香は、びしょびしょになっている手を
更に激しく動かした。
 

女子高生:「うっ・・・ぁ・・ぁぁああぁ・・・んんっ・・・くぅ〜ん・・・んん・・・」
 

・・・吊り革を持っている腕に顔を擦り付けた女子高生。
その快感に、思わず片足のかかとを上げてしまう。
 

春香:「もうびしょびしょだな。これだから女子高生ってのはたまらん」
 

警官として信じられないような言葉を発した春香は、その濡れた指を
ペロンと舐めた。
 

やぁ〜っ!もうやめて〜っ・・・
 

春香が叫ぶ。
しかし、その声は春香の口から外に出ることはなかったのだ。
 

この後、何度も春香は女子高生の身体を弄んだ。
女子高生は嫌がり、何度もやめるように言ったが春香は
その行動を止める事はなかったのだ・・・
 

・・・・・・うう・・・・・

春香:「気持ちよかった?ごめんね。せっかく協力してもらったのに
          今日は現れないみたいね。これじゃあ私が痴漢かな?」
 

女子高生:「・・・・・・」
 

女子高生は振り向きもせずにじっと吊り革を持つ腕で顔を隠している。
ほんの15分ほどの出来事。
次の駅が近づいてきたようだ。
電車のスピードが徐々に落ち始める。
 

春香:「ご協力ありがとうございました。また今度も協力してください」
 

真面目な口調で女子高生に耳打ちした春香。
その言葉に、女子高生は返答しなかった。
 

春香:「今日の事、誰かに話したら逮捕するわよ」
 

などと脅しの言葉を彼女にささやく。
どうやら彼女は泣いているようだ。
肩がヒクヒクと上下に動いている。
 

春香:「かわいそうになぁ。警官のくせにこんな酷い事してさ」

・・・・・

含み笑いをした春香は、止まった後に開いたドアから出て行こうとした。
ドアから半分くらい出たところで、急に身体の自由が利くようになる。
 

春香:「あっ・・・・」
 

前のめりになってこけそうになった春香は、ホームに片手をついて体勢を
立て直した・・・
 

電車に乗っていた人たちがぞろぞろと出てきたあと、
ホームで並んでいた人たちが入っていく。

少し離れたところで呆然と立ち尽くしている春香。
 

春香:「・・・・・・う・・・・ううっ・・・」
 

両手で顔を隠し、その場にしゃがみこんでしまう。
 

春香:「ごめんね・・・ごめんなさい・・・・グスッ・・・」
 

警官でありながら痴漢行為を働いた・・・いや、働かされた自分に
悔し涙が溢れ出す・・・
 
 
 

この後、他に乗り込んでいた数人の婦警達も同じような目にあったと聞いた。
時間帯は少しづつずれていたようだが、結果的には目の前にいた
女子高生に痴漢行為を働いてしまったらしい。

今日の報告では、女性の痴漢は現れなかったということになっている。

それは果たして真実だったのだろうか?
それとも・・・・
 
 
 
 

どうして私が・・・終わり
 
 
 
 

あとがき

最近、あまり助平なお話を書いていない反動でしょうか?
思わず書いてしまいました(^^;

かなり短い内容ですが、私的には十分です。
春香に乗り移っていたのが男性なのか、女性なのか、また幽体離脱した
人間なのか、電車にいた幽霊なのかは分かりませんが、
かなり悪質な奴のようです。
女性に乗り移り、他の女性に痴漢行為を働く。
なんてうらやまし・・・じゃなくて、うらめしい・・

しかし、どうしてこいつは春香が婦警だってこと分かってたんでしょうね。
もしかしたらそういう能力の持ち主だったのかもしれません。
手錠というアイテムも使いませんでした。
その辺の突っ込みはやめましょうね(笑
 

それでは最後まで読んで下さった皆様、ありがとうございました。

Tiraでした。
 

 

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