その瞬間、カメラは見ていた

作:Sato


「アハハハ、こいつ、よろこんでるぜ!ヘンタイじゃないのか!?」

「ホントだよ。少なくともマゾなのは間違いないよな!」

 おれの耳に、女たちの嘲笑の甲高い声が入り込んでくる。おれは笑われているのだが、それも当然のことだった。どこの世界に、雑巾を口に突っ込まれている男がいるというんだ?

 もし、これがおれでない他の誰かだったら、おれだって笑ってしまうだろう。しかし、それをやられているのは、他でもないおれ自身なのだ。しかも、女に。おれはマゾだから笑ったのではなく、この状態に、屈辱感を通り越して、笑ってしまったのだ。


 ここは、とある教室。もう、放課後になっているため、滅多なことでは他の生徒たちは入ってこない。それに、こいつらは内側から鍵をかけている。もし、誰かがここに入ろうとしても、入ることはできない。しかも、ここは四階なので、外からも中の様子をうかがい知ることはできない。まったく、こいつらときたら、頭がいいからよけいな知恵を回しやがる。

「そろそろ、この遊びにも飽きたねえ。次の遊びを考えないと。こいつも喜んじゃってるし」

「そうねえ。気持ちいいのか何かしらないけど、最近は逃げなくなっちゃったし。張り合いがないのよねえ・・・また何か考えるかな!」

 こいつらのリーダー格である本木樹里(もときじゅり)がニヤけながらそういった。他の二人もうんうん、と樹里に同調する。揃いも揃って自主性のないやつらだ。おれは一番自主性がないのは自分だということを棚に上げてそう思った。

「ま、明日を楽しみにしとくこったな!じゃあな、福井!」

「また明日もくるんだぜ!」

 三人は樹里を先頭にして、ぞろぞろと教室を出て行ってしまった。あとには雑巾をくわえたおれと、実はもうひとり残っていた。おれと同じ運命を辿っている男――おれよりもさらに根性のないやつで、すでに気絶してしまっているが――うっ、ションベンまでもらしてやがる。

 しかし、一蓮托生の身同士だ。おれはそいつ、山崎を起こしてやることにした。

「おい、しっかりしろ。山崎」

「う・・・ううん、あ!あいつらは!?」

「ん、ああ。もう帰っちまったぜ。今はおれとお前だけだ」

 そいつは、それを確認すると、ゆっくりと上半身を持ち上げた。相変わらず、ニブそうなやつだ。おれも太っているが、こいつはさらにその上を行くデブだ。おれは80キロほどだが、こいつは身長が160ほどしかないくせに、体重は90キロ以上はありそうだ。メガネをかけて気が弱そうな顔といい(実際に気が弱いのだが)、いじめられるやつの典型のような容貌をしている。

「さ、とにかく今日はもう解放されたんだ。帰ろうぜ」

「うん、そうだね。もう帰ろうか・・・」

 山崎はのろのろと立ち上がり、脇に打ち捨てられていたカバンを拾い、フラフラと歩きはじめた。だいぶやられたようで、足取りもおぼつかないようだ。まったく、こいつはおれよりも軽い仕打ちしか受けていないというのに・・・おれは山崎のあとに続いた。


「くそっ!何とかする方法はないのか!」

 家に帰ったおれは、いつものように今日の出来事を苦々しく振り返っていた。こうやって、離れたときには強気に出る、そういう心構えでないと、どんどんと気が沈んでいってしまうような気がするため、おれは家ではストレス発散とばかりに、毒づいているのだ。

 山崎にはそういう部分はないようで、あいつは日に日に陰気になっていっている。やるほうにとって、どちらがやりがいがあるのか、それはそちらの立場に立ったことのないおれにはよく分からないが、こちらの精神衛生上の問題だから、そんなことを気にかけても仕方がない。

 忌々しい気分になりながら、おれはいつものようにパソコンを起動し、ネットサーフィンをしていた。ネット上ではこちらの年齢や容姿などは分かるはずもない。どんな人間でも平等に扱ってくれるのだ。この時間だけがおれにとっての唯一の安らげる時間なのだ。

「ん?」

 ぐるぐると見るとはなしにページを繰っていたおれは、気が付くと妙なページに行き当たってしまったのだ。そこは、闇で珍しいものを取り引きしているサイトで、中には拳銃や日本刀などといった物騒なものもあった。おれにとっては、そんなものは高嶺の花だし、第一怖い感じがする。

 しかし、そこに並んでいる商品は怪しいものばかりで、見ていて楽しいものがある。おれはリストを次々に見ていった。

「お、何だ、これは?」

 そんな中、おれが行き当たったページにそれがあったのだ。その画像によると、瓶に赤い液体が入っているように見える。赤い液体、それ自体は特に珍しくはない。ワインやトマトジュースなど、いくらでもある。

 しかし、おれが画面にかじりつかんばかりに注目してしまったのは、その商品に関する説明書きだった。

『ゼリージュース(イチゴ味) 
 このゼリージュースであなたは不思議体験をする事になります。
 冷蔵庫で冷やしたゼリージュースのフタを開けて飲み干してください。
 5分ほどであなたは透明でプルンプルンの身体となるでしょう。
 それはまるでゼリーのよう… 
 さあ、そのまま誰かの身体に覆い被さるのです。
 あなたの身体はその人の身体に溶け込む事でしょう。
 そして10秒だけ待ってください。
 10秒以上経ったら、その人の身体から抜け出しましょう。
 するとあなたの身体はその人の身体に… 』

「・・・スゲエ」

 変身・・・・にわかには信じられない話だったが、試してみる価値は充分にある。何よりおれはもうこれ以上は悪くなりようがないところにいるのだから。

 値段は?気になったおれは画面の下のほうにある値段を見た。

「へ?『今なら特別価格、450円』!?や、安い・・・!」

 これなら値段的にもリスクは全くない、といってもいい。送料のほうが高くつくほどの値段だ。おれはこれを買ってみることにした。



「よし、準備は万端だな!あとはチャンスをうかがうだけだな」

 一週間ほど経つと、ようやく「ゼリージュース」が届いた。あの画像の通り、透明な瓶に入っており、ワインなどとはまた違う、まるで血のような、そんな真紅の液体がそこにはおさまっている。

 おれはその瓶、それと、復讐のために必要なアイテムをいくつかカバンに詰め、部屋から出た。

 おれの考えるチャンス、それは樹里がひとりきりでおれたちと相対する場面を作ることだ。もっといえば、他のふたりが決してこないような保証がある状況が望ましい。

 しかし、あいつらは金魚のフンよろしく、連日樹里の後ろについてきて、おれと山崎を攻め続けている。そのせいで、なかなかうまいきっかけを掴むことができなかった。しかし、おれは慌てなかった。急ぐことはない、急いで失敗してしまうと、せっかくのゼリージュースが台無しになってしまう。

 やはり待っていて正解だった。とうとう千載一遇のチャンスが巡ってきたのだ。樹里の手下のうちのひとり、坂東がカゼで休んでしまい、最初はその日のおれたちとの会合(やつらがそう呼んでいるだけだが)は中止、ということに決まっていたのだが、どういうわけだか、急におれと山崎が呼び出されたのだ。おれたちがいつもの教室へ着くと、そこには樹里しかいなかったのだ。

 おれはまたとないチャンスと内心思ったが、そんなことは欠片も顔に出さず、おどおどした様子で彼女に聞いた。

「他のふたりは・・・?」

 樹里はニヤニヤしながら答えた。

「ああ、今日は趣向を変えて、わたしひとりで相手してやるよ。ありがたく思うんだな!」

「はぁ・・・」

 おれたちは生返事を返すほかなかった。よく考えれば、女ひとりに男ふたりという状況なのだ。その気にさえなれば、おれたちがいくら弱いとはいっても、勝つことができるはず。しかし、腹に一物抱えているおれとしては、それをする気はなかった。意気地のない山崎のやつにももちろん、その気はないようだった。

「ふふふ、ひとりになったら、やってみたいことがあったんだよな!楽しみにしてろよ!」

 樹里は下卑た笑いを浮べながらそういった。まったく、かわいい顔が台無しだと思うのはおれだけだろうか。だけど、こいつは他の人間の前では、そういった表情を一切見せない。おそらく、ここでたまったものを全部おれたちに吐き出しているに違いない。

「さて、はじめようか!」

 おれはチャンスを窺っていた。しかし、結局チャンスはいくらでもある、ということに気が付いた。こちらはふたりいるというのに、向こうは樹里ひとりしかいないのだから。身体がひとつしかない以上、ふたり同時には処理しきれない。やろうと思えば、いつでも、という気はしたが、いざやろうと思うと、なかなか隙は見付からなかった。

「オラオラ!もうちょっと反応してみろよ!」

 横では山崎がいつもよりも酷い仕打ちを受けている。要するに、手下がいるとちょっと引かれてしまうことを懸念して、いつもできないようなことを、ひとりになった今日、やろうとしているようだ。それだけに並にエグさではない。山崎の表情も苦悶の表情から、さらに顔が青ざめてきている。

「あ・・・」

 おれは小さな声をあげてしまっていた。樹里には気付かれなかったようだが。何に反応したかというと、山崎の表情にだ。今の今まで青ざめていた山崎の顔色が、今度はみるみるうちに逆に赤くなってきているのだ。こ、こいつまさか・・・・

「オラ、もっといい声をあげろよ!」

 仰向けに倒れている山崎に馬乗りになっている樹里が、持っていたムチのようなものを振り上げた。その瞬間、山崎は閉じていた目をかっと見開き、樹里を睨みつけたのだ。

「うわああああ!」

 山崎は、突然起き上がると、両の手で樹里をドンッと押しのけてしまった。

「キャァアア!!」

 意外な反撃に不意を突かれた樹里は、相当な勢いで後ろのロッカーに吹っ飛んでいった。普段だったら、手下どもが押さえ込んでいるためにそんなことはできないのだが、それがないことが樹里には災いした。あるいは樹里は、山崎の力を過小評価していたのかもしれない。気が弱いとはいっても、カラダはデカイのだ、力がないはずがない。

ドスン!

「ぐっ!」

 樹里の身体は、ものすごい勢いでロッカーに叩きつけられた。何でたまろう。樹里は予想もしていなかった強烈な衝撃を受け、あっさりと気を失ってしまった。

 まさか、こんな形で絶好のチャンスが巡ってこようとは!おれは狂喜したくなった。

「はぁはぁ・・・いつもボクをいじめているからだ!」

 山崎が気絶した樹里を気遣うともなくそういった。やはりこいつも、日頃のうっぷんを晴らす機会を窺っていたらしい。こうなったことは、決して偶然ではなかったのだ。

 と、お楽しみはこれからなんだった。おれはカバンの中から「ゼリージュース」を取り出し、一気に飲み干してしまった。イチゴ味だったので、そう飲みにくいことはなかった。どろりとした液体が喉を通って、ゆっくりと着実に、胃に向かっているのが分かる。

「何だい、それ?」

「ふふふ。まだ秘密さ。しばらく待ってろよ。いいものを見せてやるからさ!」

「う、うん・・・」

 5分ほどすると、待ち望んでいた変化がはじまってくる。おれの姿がだんだんと薄れていき、向こうが透けて見えるようになっていた。体も軽くなるような気がして、自分の存在自体が消えているような錯覚さえ覚える。

「あ、身体が・・・どうしたの、それ?」

「まあ見てろよ」

 そういっている間にも、おれの姿はどんどん薄れていき、ついには完全に透明になってしまっていた。おれの目にも、まるで服が浮いているようにしか見えない。おれは服も脱いで、完全に姿を消してしまった。

「ふ、福井君、透明人間になっちゃったの?」

 山崎が疑問を投げかけてきたが、おれは無視して樹里のカラダに自分の身体を重ね合わせる。するとどうだろう、おれの身体は、まるで水が染み込むように樹里の服の中に入り込み、身体を覆いはじめたのだ。

「あ、福井君が消えちゃった・・・」

(確か10秒だったな・・・)

 おれは頃合を見計らって、樹里のカラダから離れた。透明になっていたおれの身体だったが、あっという間に身体が色づきはじめ、肌色を呈しはじめる。本来のおれのものよりも白い、木目細やかなものに・・・

「え?これってまさか・・・」

 あれよあれよという間に、おれの身体は横にいる樹里とまったく区別が付かないようにまで変化してしまっていた。おれのほうが裸だ、という以外は。

「うわっ、本木さんのカラダじゃないか!しかも・・・ゴクリ」

 山崎の生唾を飲み込む音が聞こえた。それも仕方がないだろう。いくら憎いとはいえ、こんなかわいい女の子が裸でいるんだから。

「おいおい、スケベなやつだなあ。まあ、分からないでもないけどな」

 しゃべってみると、しっかりと声まで樹里のものに変化しているのが分かる。どうやら、完全に樹里に変身したようだ。

 おれは起き上がると、樹里のほうに近付いていった。そして、樹里の様子を窺う。まだ気絶しているようだが、いつ目を覚ますか分からない。それは避けたいおれは、カバンの中から用意していたクロロホルム(これも同じサイトで入手したものだ)を取り出し、ハンカチに染み込ませると樹里に嗅がせた。これで万が一にも起きることはないだろう。

「さて、と。まずはこいつの服をもらうとするか」

「おい、山崎。服を脱がせるから手伝ってくれよ」

「え・・・う、うん」

 山崎は一瞬躊躇したものの、すぐにおれの意思に従った。もしかすると、おれの声が樹里のものに変化していることで、おれのいうことに逆らう気が起きないのかもしれない。まあ、おれにとって、それは好都合だった。

「よし、じゃあ身体を起こして・・・・」



「ふむふむ。さすがにおんなじカラダだよな。ピッタリだ♪」

 すっかり女子の制服に身を包んだおれは、どこから見ても樹里そのものにしか見えなかった。

「制服なんか着て、何をするっていうの?」

「ん、ああ。まあ見てろよ。まずはおれひとりでやるから、お前は何もいわずに・・・ちょっと待ってろ」

 おれはカバンのあるところに戻り、カバンから用意していたビデオカメラと三脚を取り出し、山崎に渡した。

「お前はコレでおれの姿を撮影してくれ。おれが合図するまで、何もしゃべるなよ」

「う、うん。それは分かったけど・・・何をするの?」

「説明はあとだ。余り時間がないからな。早速はじめるから、おれの全身が映る距離まで下がってくれ」

「う、うん・・・」

 山崎はいわれた通りに、おれから2mほど離れたところに下がって、カメラを構えた。

 おれはそれを見届けると、膝を抱えるような格好で床の上に腰を下ろした。いわゆる「体育座り」というやつだ。

「よう、本木、見てるか?驚いているだろうな。どうしてお前が知らないうちに、勝手にお前がこんなことをしゃべってるかっていうとだな・・・」

 おれはニヤニヤとしながら話を続けた。これを見たときのあいつの驚いた顔を想像すると、本気で楽しいんだから自然と笑みもこぼれるってもんだ。

「おれがお前のカラダを乗っ取っちゃったからなんだよなぁ、これが。だから、これは正真正銘、お前のカラダなんだぜ?その証拠にホラ、こうやって胸に手をやると・・・んっ・・・お前って着やせするタイプみたいだな♪」

「さて、おれが誰かって聞きたいだろうな。まあ察しはつくと思うけど、おれは福井敏雄だ。あるルートから、人に乗り移るためのアイテムを手に入れてしまったのさ。それを使って、いま、お前のカラダに入っているワケだ。信じられないかもしれないが、お前が見ているものがその何よりの証拠だろ?」

 おれはそうカメラに向かってまくし立てると、くっつけていた両足を開きはじめた。徐々にあらわになっていくおれの、樹里にとっては自分の股間・・・

「どうだ?自分がこうやって挑発的なポーズをとっている姿は?なかなか興奮させられるだろ?」

 向こうで山崎がうんうん頷いている。お前にいってんじゃないっての――おれは心の中で苦笑した。

「さて、お楽しみってのはこれからなんだぜ!これからお前のカラダで楽しませてもらうことにするよ。お前も見ててくれよな。自分のオナニーしてる姿なんて、めったに拝めるもんじゃないだろ?」

 おれはそういうと、わざわざこのためにさっき着た制服を再び脱ぎはじめた。見せ付けるように、制服の上着のボタンをひとつひとつ上から外しはじめる。はだけはじめる制服。おれの視点からだと、はっきりと樹里の胸の谷間を見て取ることができる。さっきもいったが、結構着痩せするタイプのようだった。

 おれは最後のボタンを外し、手のボタンも外すと、ガバッと乱暴に制服を脱ぎ捨ててしまった。おれの上半身は、制服を意識しているのか純白のスリップとブラだけになってしまった。さっき、それを見ていたはずの山崎も、おれの下着姿を食い入るように見ている。まったく、お前の横には正真正銘の、しかも全裸の樹里が眠っているというのに・・・それだけおれの演技がうまいということか、と少しうぬぼれてみる。

「おおっ!お前、結構少女趣味なのか?こんな下着なんか着けちゃって!意外だよなあ」

 おれはそういうと、続けざまに、スカートに手を伸ばし、脱ぎはじめた。ベルトを外して、横に付いているファスナーを下ろし、腰を上げ、スカートをスッと引き下ろした。とうとうスリップを残すのみとなった樹里の姿に、山崎の興奮も最高潮のようだった。と、いうことは樹里のやつも・・・おれはニヤリとした。

「さて、さっさとこいつも脱いでしまうか♪」

 おれはそのままスリップも脱ぎ捨ててしまった。着るときにも味わったが、肌に当たる柔らかい生地の感覚が心地よい。

「おおっ!ブルマなんか穿いてるのか、お前?結構ガードが固い奴だなあ。ま、どうせ自分で脱いじゃうから意味ないけどな!」

 おれはそういうと、その黒いブルマに手を掛け、ゆっくりと見せ付けるように脱ぎ下ろしていった。中から樹里が穿いていた水色のショーツが顔を覗かせはじめる。一方で、ブラのほうはスリップとは違ってモスグリーンであり、ショーツの空色とはミスマッチだが、それが妙に似合っている。さすがに本人だ。どんな組み合わせが似合うのかも検証済みなのだろう。

 カメラの前には、下着だけの姿になった樹里の姿が映っているはずだ。それはある意味、カメラの横に倒れている、全裸の樹里よりもいやらしいかもしれない、そんな印象を受けるものだった。現に、山崎のやつは、本当の樹里などはそっちのけで、おれの姿を食い入るように見つめている。

「ふーむ。エロい格好だよな。こんなの見ていると、段々と興奮してくるぜ!」

 おれは冗談でそういったのではない。自分の下着姿を見ていると、カラダが勝手に興奮してくるのだ。おれは軽く身震いすると、胸に手を当てた。ザラッとしたブラと、その中にある柔らかい肉の感触のコントラストが、おれに妙な興奮を与えてくれる。

「さて、本番開始だな♪ここをこうやって・・・・」

 おれはブラの上から、やさしく胸を揉みはじめた。樹里の細い指が、柔らかい肉に食い込む感じがたまらなくいやらしい。しばらく胸の柔らかさに感動しながら揉んでいると、徐々にカラダが熱くなってくるのが分かった。息が勝手に弾み、目がトロンとしてくる。

「・・・んっ・・・これが女のカラダなのか・・・む、胸だけでこんなに感じるなんて・・・あん!」

 ブラの上からでは満足できない。おれは手を休めると、ブラに手を掛けた。いつの間にか揉む手が激しくなっていたようで、ブラがズレて外れかかっている。おれは解放されたがっている胸を、ご希望に応えて自由にしてやる。

「おおっ!見ろよ、いま『プルン』ってなったぜ!やっぱりお前の胸ってデカイんだな!」

 おれは興奮しながらそういった。おれは樹里にというよりも、山崎に聞かせようとしたセリフなのかもしれない。おれの目論見通り、山崎のやつは興奮を抑え切れなくなってきているようだった。ふふふ、予定通りだな。

「さあて、直接触るとどんな感じなのかな?おいおい、もう乳首が勃っちゃってるじゃないか。いやらしいカラダだなあ、お前のカラダは!」

 おれの興奮はもはや留まるところを知らなかった。おれは胸を直接揉みはじめた。手に伝わる体温と素肌の感触・・・これが実はおれの身体だなんてことは、一切忘れてしまっていた。おれは無心になって、自分の新しい身体を慰めていた。

「あ・・・んふ・・・・・す、スゲエ・・感度よすぎるぜ、お前のカラダは・・・!」

 胸だけで充分なほど感じてしまっていたおれだが、もうすでに股間が潤ってきていることを、切ない気分と共に感じていたのだ。

「はぁ、はぁ、はぁ・・・さ、さあて、次はここだな♪」

 おれは女のカラダの欲求に逆らうことなく、ショーツの中に手を差し入れ、「触って欲しい」とムズムズしてきているそこに触れることにした。

 柔らかな恥毛を掻き分けると、すでにしっとりと濡れているそこに行き当たる。おれは思い切ってそこに触れてみた。

「う・・・あ、熱くなってる。お、オマエのカラダ、めちゃくちゃ感じてしまっているぜ!まったく、エロいカラダだよなあ」

 おれは男としての女体への興味などではなく、カラダの欲求に負ける形で、股間を慰めはじめた。意外に柔らかなその外周部に指を触れるだけで、胸などとは比較にならないほどの快感が、いや、最初はそれを快感とは信じられないほどの大きな刺激が襲ってくるのだ。おれは最初、それを痛みかと思ったほどのものだった。

「う・・・はぁん・・・す、スゲエな、女のカラダは!んっ・・・ここがピリピリしているぜ・・・」

 おれは空いているほうの手で、痛いほどに硬く尖っている乳首を掴んでみた。

「ん・・・ここも感じる・・・女ってどこでも感じられるんだな・・・」

 おれがそういった通り、女の乳首は、男のものとは全く違い、今触れている股間とそう変わりないほどの悦楽をもたらせてくれるのには驚かされた。男のときにはありえなかった場所からの快感を覚えたおれは、その感覚にどっぷりとはまってしまっていた。

「・・・ん・・・はあ・・・さ、さて、ここを・・・」

 そろそろウォーミングアップも終わったと思ったおれは、すでにヒクヒクとうごめいている秘裂に、指を差し入れてみることにした。おれはちょっとビビりながらも、人差し指を膣内に挿入した。もう充分にこなれているそこは、一本の指などはあっさりと受け入れてしまった。おれは一旦その指を根元まで差し入れ、再び抜いてみると、出した指は樹里の身体が分泌したものでキラキラと輝いていた。

「おいおい、もうぐっしょりじゃないか。まったくエロい女だなあ、お前は。しかし、これだったら二本でも余裕でいけそうだなあ」

 指一本では物足りなかったおれは、今度は人差し指と中指の二本の指を挿入することにした。さすがに今度はすんなりとは入りきらず、わずかに抵抗はあったが、グッと押し込むと、何とか入ったようだ。さっきは余り感じなかった異物感に、おれは抵抗を感じたが、それ以上にカラダが求める刺激のほうが上回った。おれは少しずつ、快感を楽しむかのようにカラダの奥へと指を進めていった。

「う・・・結構きついな・・・く・・・あ、でも・・あっ・・だんだんと気持よくなってきたぞ・・・」

 おれはすっかり胸への攻撃をわすれるほど、股間の感覚に集中してしまっていた。男では決して感じることのできない、「挿れられる快感」を全身で味わっていた。

「・・・うっ・・・あ、ああ!」

 おれが思い出したように股間の溝の一番上にある、女の最も感じる場所を反対の手で触ると、あっという間に、おれのカラダはもはや制御できないレベルまで上り詰めてしまった。

 おれの手はただカラダの求める快感を与えるだけの機械と化し、それに合わせるかのように、腰も動いていた。

「あ、あん・・・こ、これは・・・・ああ、間違いない。い、イクッ!!」

 あっという間に、行き着くところまで行き着いたおれのカラダ。おれの頭の中に、フラッシュのように白い光が走ったかと思うと、そのまま手足ばかりではなく全身を震わせながら、それを満身で受け止めていた。

「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

 おれは余韻に浸っていた。男であれば、一度射精してしまえば、あっという間に醒めてしまい、しばらくは何も受け付けないところだが、いまのこのおれのカラダは、むしろさらなる刺激を求めているように思える。

「・・・いまイッちまったよ!す、スゲエんだな、女の絶頂ってヤツは。ホラ、ここなんかまだヒクヒクしてるぜ!」

 おれはカメラに見せ付けるように、ぐっしょりと濡れているアソコを指で開いてやる。そうやって少し触っただけだというのに、そこはまた快感を発信しはじめるのだ。また再び昇り詰めたがっている樹里のカラダ・・・おれは最後の仕上げとして、それに応じてやることにした。

「う〜ん、まだ満足してないようだなあ、お前のカラダは。仕方ない、アレをやるしかないな。おい!」

 おれはカメラのほうではなく、その上に見える山崎に呼びかけた。山崎もその視線に気が付いたのか、自分を指差し、無言のまま確認してくる。

「そうだ。お前だよ、山崎。カメラをそこにセットして、こっちへくるんだ」

 山崎はコクリと無言で頷くと、カメラを三脚にセットして、こちらへやってくる。

「よし、きたな。くくく、紹介するまでもないよな。お前の、いや私のかわいいペットの山崎君だ。どうしてこいつを呼んだか、いわなくても分かるだろう?」

 おれは棒立ちになっている山崎のズボンのベルトを外すと、トランクスごとズボンを引き下ろした。

「ははは、やはり勃っているじゃないか。そりゃそうだよな。目の前で女子高生の痴態を見せ付けられて、反応しないほうが異常だよ。しかし、オマエのコレってえらくデカイんじゃないか?それともおれが樹里のカラダになっているからそう見えるのかな?」

「・・・」

 おれは舌なめずりをして唇を湿らせると、口を大きく開け、山崎の太いイチモツをくわえ込んでしまった。正直いって、かなりの抵抗があるはずなのだが、すでに興奮してしまっているカラダに影響されたのか、それほど気にならずにそれを行うことができた。耳にはチュバ、チュバという、独特の音が聞こえてくる。樹里になっているおれのカラダは、男だったら反応するはずのないそんな状況にさえも反応して、再び熱くなってきていた。

「ん・・・オイシイぜ。山崎のコレは」

「う・・・す、スゴイよ・・・本木さん・・・はぁ!で、出ちゃう!」

 山崎の体がビクッと震えたかと思うと、おれの口の中に何か熱いものが飛び込んできた。一瞬、吐き出したい衝動に駆られたが、考え直し、一旦山崎から口を離すと、カメラに見えるような場所に移動し、喉を見せ付けるようにして、ごくりとそれを飲み込んでしまった。

「う、苦げぇんだな。女って、こんな不味いものをよく飲んだりするな。おっと、山崎、もうヘタレてしまったのか?まだおれが満足してないじゃないか・・・ふう、仕方ないな、アレをやってやるよ」

 おれは山崎のモノを掴むと、自分の胸の谷間へ持っていった。そして、その状態のまま胸で挟み込むようにして上下に動いてやる。

「ははは、やっぱりオマエの胸ってデカイんだな。本当にパイズリができるんだもんな!お、山崎のここも元気になってきたみたいだな。よ〜し、あとひと踏ん張り!」

 おれはそういいながら、山崎のモノを胸でしごいてやった。さすがにこの行為ではおれは何も感じなかったが、山崎のほうにはたまらなかったらしい。あっという間にさっきと同じ、はちきれんばかりの硬度に復活した。

「う、す、スゴイよ、本木さん!」

「よし、準備できたみたいだな。さあ、おれのここにブチ込んでくれ!」

 おれは足を広げて座りなおすと、指でアソコを広げ、山崎のヤツを誘った。山崎も興奮してきたのか、躊躇することなく、しゃがみ込んでおれの誘いに応じてくる。

「本木さん、い、行くよ!」

「山崎さん、早く、早くきて・・・」

 おれは女っぽい口調でそういってやる。こういったほうが、山崎も興奮するだろうし、樹里にも自分がやられている感覚を与えられると思ってのことだ。

 山崎はおれの膣口に、自分のモノをあてがうと、そのまま一気に突き刺してきた。

「うぐっ!!い、痛てぇ!」

 おれの股間から、ミリミリという音が聞こえてくるかと思うほどの、激しい痛みがおれの全身に走った。やはり山崎のモノは、指などとは比べ物にならないほどの大きさなのだろう。おれのカラダは自然とその異物を追い出そうと、キュッと山崎のモノを締め付けはじめ、そのことで、おれはさらに苦しくなってくる。

「本木さ〜ん!!」

 そんなことに気付きもしない山崎は、それに構わず、グイッと腰を押し込み、おれの膣内に侵入してくる。さらに奥まで入り込んでくる山崎のモノ・・・息苦しさが酷くなってきて、おれは吐きそうになる。

「う、うぐっ!」

「本木さんの中、熱くって締め付けてきて・・・!めちゃくちゃ気持ちいいよ!」

 山崎は腰を前後に動かしはじめた。内臓をかき回されるようなその感覚に、どんどんと吐き気が酷くなってくる。しかし・・・・!

「う・・・うう・・・・んっ・・・」

 ある瞬間から、おれの中で、突然スイッチが切り替わったように、苦しさと快感の立場が逆転しはじめたのだ。一旦快感が上回ってしまえば、苦しさや痛みのことなどは、頭の隅っこに押しやられてしまっていた。もはやおれの頭の中では、快感の一文字だけが占めてしまっていた。

「あ、あん・・・か、感じてきた!そ、そこだ、そこをもっと突いてくれ!」

「こ、こう?」

 山崎もおれの反応に気が付いて、少し遠慮があったのかもしれないが、おれが促すと、いっそう腰の動きが速くなってきた。部屋中に腰と腰がぶつかり合う音が響き渡り、同時にぐちゅぐちゅといういやらしい音が聞こえていた。

 しかし、おれはそれどころではなかった。さきほどひとりでやったときとは比較にならない、強烈な感覚に翻弄され、ただ悦びの声をあげるばかりだった。

「あ、ああ!・・・んっ!・・・・・・」

「も、本木さん、ボク、もう行きそうだよ!」

「ん・・・・ああ、おれもだ・・・い、イクゥ!!」

「うっ!!」

「うはぁあ!!・・・んっ!」

 おれたちはどうやら同時にイってしまったようだった。おれの体の中に、山崎が発射した熱いものが注がれたかと思った瞬間には、おれはあまりの絶頂感に一瞬、気を失ってしまった。

 たっぷりと余韻に浸ったあと、おれはふらふらとではあったが、何とか立ち上がり、軽く脚を広げると、アソコを広げた。おれが少しいきむと、膣内から白い粘液がどろりとしたたり落ちてきた。

「あ〜あ、山崎のヤツ、膣内出ししちゃったよ。知らないぜ、どうなっても。まあいいか、このカラダはおれのカラダじゃないんだし☆」

 おれは裸のまま、カメラの前に向かうと、締めの言葉をしゃべりはじめた。

「てなわけだ。お前のカラダ、存分に味わわせてもらったぜ!これはいってみれば、おれたちにしたことの報いだな。いまや、おれはいつでもこんなことができるんだぜ。お前は何て酷いことをするんだっていうかもしれないが、それはこちらのセリフでもあるんだ。それに、お前のカラダもえらく喜んだみたいだしな!そう考えると――何だ、おれたちのほうがまだ仕返し足りないってことじゃないか!まあいいか。おれも女の気持ちよさを味わえたし。じゃあ、今からこのカラダをお前に返すぜ♪」

 おれはそういうと、カメラの元に歩いていき、カメラの電源を切った。

「よっしゃ、本番終了だな!おい、山崎、いつまで寝てるんだよ」

 おれに叩き起された山崎は、おれの顔を見て一瞬びくりとしたが、おれが裸なのを見て思い出したのか、にやりとして立ち上がった。

「おれはトイレに行って元に戻るから、お前はこいつに服を着せておいてくれ」

「う、うん、分かった」

 山崎はすぐに行動にかかった。おれが脱ぎ捨てた制服を拾い上げ、樹里のところまで歩いていく。

「おいおい、山崎、自分のパンツとズボンを先に穿いてからしたらどうだ?」


 おれは自分の制服を抱えながら、裸のまま廊下を歩いて男子トイレに入った。さすがにこの汗と精液と愛液にまみれた身体で制服を着るのはためらわれたからだが、途中で誰かに会わないかとヒヤヒヤしたものだった。しかし、運良く誰にも遭わず、無事にトイレに入ることができた。

「さっきから出そうで仕方なかったんだよな。では早速、女の子のおしっこを体験させてもらうとするか♪」

 おれは個室に入って腰を下ろすと、脚を広げ、力を入れてみた。が、出ない。もうそこまで出掛かっているにもかかわらず、なかなか出ないのだ。

「あれ?」

 おれは試しに力を抜いてみた。するとさっきまでのもどかしさがうそのように、一気に出はじめたのだ。シャァーという音を立てて迸る尿。股間から直接噴出してくる感覚は、男とは全く違う性質のものだった。おれがその快感にも似た感覚に身を任せていると、あっという間におしっこは止まってしまった。

「あ、もう終わりなのか?さて、拭かなくっちゃ」

 おれがトイレットペーパーに手を伸ばした瞬間、おれの身体が変化しはじめた。

「あ、これは・・・元に戻るのか?」

 おれの身体はあっという間に、もとの男のものに戻ってしまう。股間にべったりと着いていたはずの精液や愛液も、どこかに消えてしまったように見えなかった。

「何だ、だったらこの紙は要らないな・・・」

 おれは便器に紙を捨てると立ち上がって、制服を着てしまった。水を流したおれは、例の教室へと戻ると、すでに樹里に制服を着せ終えた山崎がおれを待っていた。

「よう、待たせたな。じゃあ帰ろうか!」

「え、本木さんは?」

「ああ、ほっときゃいいんだよ。ただし、せっかくだからおみやげにこいつを持って帰ってもらうけどな♪」

 おれはビデオカメラの中からテープを取り出すと、それを樹里の通学カバンの中に放り込んだ。そして、その他の機材おれのカバンに詰め込むと、おれたちは教室をあとにした。

 中には、何も知らない樹里ただひとりが取り残されていた――



 次の日から、いじめはぷっつりとなくなってしまった。別に新しいターゲットを見付けた、とかでもなく、単に樹里がいじめ自体をやめてしまったようだ。樹里がおれを見る視線も変わったような気がする。その目つきは、山崎が樹里に向けていたような、「負け犬の視線」とでもいったらいいのか、そんなものだった。

 おれ自身の中でも少し変化があった。あれから女の感覚が忘れられず、「男が女になってしまう」という趣旨のサイトばかりを行き来するようになってしまっていた。

 あれから例のゼリージュースを探し続けているものの、そういった類のものは、二度と見ることはなかった。

 おれは想像の中で女になり、そのカラダを楽しむ。それがおれ日常生活の中での、唯一の楽しみとなっていた。おれはそのためのネタ探しのために、今日もそれ系のサイトを見回っていた。

「ああ、tiraさん、萌え萌えッス!!」


(おわり)




あとがき

何でしょ?(笑
勢いに任せて書いちゃいました(爆
コホン。
じゃなくて、ちゃんとしたあとがきを。

まず、今回のテーマは、「変身」を「憑依」に見せることでした。
今回の場合、「見せる」相手は読者ではなく、樹里チャンだったわけですけどね。
よくよく考えると、「他人への変身」にはこういう遣い方もあるのかなと。
「自己肉体変化」であればこれはできないですから、ならではのものが出せるんじゃないかなと思いました。

さて、やたらと僕自身の書いた「群青」に似てますけれども、その辺りはあえてそうした部分もあります。
変身と入れ替わりの書き方の違いなどを見てもらえれば幸いです。

さて、実はオチをもう一つ考えていたんですよ。
蛇足ですが、一応書いておきますね。


 あれからひと月ほど経ったある日、久しぶりにおれは樹里に呼び出された。もういじめはないだろうという確信のあったおれは、たいした警戒もないまま、樹里の待つ裏庭へと向かった。

「用って、何だ、本木さん?」

 おれが勝ち誇った様子でそういうと、樹里は無言のまま近付いてきた。両手を背中に回したままで近付いてくる樹里に、しかしおれは警戒感を持たなかった。

「?」

 おれとの距離があと50センチほどになった瞬間、樹里が背中に回していた手が、すごい速さで繰り出されたのだ。

「!!」

 ズンッ、という大きな衝撃を胸に感じ、おれはゆっくりとそこを見下ろした。そこには刃渡り15センチほどのナイフが、5センチほど残して、深々と突き刺さっているではないか!

「がはっ!な、何を・・!」

 それ以上は言葉にならなかった。おれの口には血の泡が充満しはじめていた。脚の力が、全身の力が抜けていく・・・・

「ふははは!もう山崎のヤツもやってやったよ!ふたりとも、私を汚した罰さ!くく、あははははは!」

 裏庭には、返り血で制服を真っ赤に染めた樹里の高笑いだけが響き渡っていた――



てな感じです。
ブラックですよね(汗
でも、ドラマとかだったら、こういう展開になりそうでしょ?
蛇足なので、忘れちゃってください(爆

それでは読んでいただいた方、どうもありがとうございました!

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