「おい、マスター何とか頼むよ」

「話はわかりました。希望のものはお出ししましょう。でも高いですよ」

「それを売ってもらえるんだったらいくらでも払うよ。いくらだい?」

「140円・・・それと、あなたの残りの人生を」


・・・・・・・・・・・・・・・


 俺は遂に手に入れた。代償は大きいが決して惜しくはない。

 響子、待ってろよ。

 ふっふっふっ、はっはっはっ





黒の悲劇

作:toshi9




「ゆう君、車に気をつけるのよ、行ってらっしゃい」

「うん、行ってきまーす」
  
 私は一の瀬響子。昨年夫に先立たれ、一人息子の祐太郎と二人暮らしをしています。

 生活は決して楽ではないけれど、夫が家と貯えを残してくれたおかげで働きに出なくても何とか大丈夫。

 そう、夫を失った今、祐太郎のためだけに生きていこうと心に決めている今の私にとっては、祐太郎の成長が何よりの楽しみなんです。



 その日、私はいつものように祐太郎を送り出した後、食事の片付け、掃除と家事をこなしていました。10時過ぎでしょうか、玄関のインターホンが鳴ったんです。
  
「一の瀬さーん、宅急便でーす」

「はーい」

ガチャ

 扉を開けると、そこには帽子を深く被った配達のお兄さんが立っていました。

「こちらにハンコお願いします」

「ご苦労様」

「相変わらずキレイだね、響子」

「え、何ですって? ウッ・・・」

 突然お腹に激痛を感じたかと思うと・・目の前が真っ暗になり、そこで意識が無くなってしまいました。


・・・・・・・・・・・・・・・・ 


 宅急便の配達員に成りすました俺は、回りに誰もいないことを確かめると玄関の呼鈴を押した。

 子供を送り出していたから、あいつは必ず居るはずだ。

 しばらくすると、響子のやつは無防備に出て来た。俺とは気付かなかったようだ。当身を当てると素早く家に入り込んでやった。ちょろいもんだぜ。
  
 くっくっくっ・・お前に振られてからというもの、俺の人生はメチャメチャだ。

 でもお前のことはどんな時も忘れることは無かったよ。

 お前は俺を受け入れてくれなかったな、でも今からいやでも受け入れてもらうぜ。

 寝室に響子を運ぶと、手足を縛り目隠しをすると、ゆっくりとベッドに横たえた。

 そして、俺の人生の代償を取り出した。

 それは1本の黒いジュース。

 俺は食器棚からタンブラーを取り出すと、よく冷やしておいたその黒いジュースの中身を出した。

 それはまるでゼリーのようにポタリ、ポタリとゆっくり落ちてきた。

「さあ、飲みな」

 タンブラーを彼女の口に付ける。目隠しをされた彼女は、まだ意識が朦朧としているようだ。訳もわからずそれを飲んでくれる。

「アバヨ、いやこれから長い付き合いになるんだな。ヨ・ロ・シ・ク・響子さん」

 黒いジュース飲み干した響子は、やがてビクっと体を震わせたかと思うと、じっと動かなくなってしまった。

 やがて彼女の体は徐々に厚みを無くしていった。まるで空気が抜けたようにぺったりとベッドに横たわる。彼女の体はまるで着ぐるみかビニール人形のようだ。いやお腹の部分はブヨブヨと少しうごめいているように見える。

 俺は縛っていた紐と目隠しを解くと、服を全て丁寧に脱がせていった。

 すっかり脱がせて裸にすると、独特の形のナイフを取り出して少し膨らんでいるお腹をサッと胸からヘソの上まで切り裂いた。

 すると中からトロッとしたスライム状のものがツルっと出てきた。

 俺は上手にそれをボールに受け、冷蔵庫に入れた。

 残ったのは、響子さんの抜け殻。

 体の凹凸はわかるが、顔は全く無表情だ。

 俺は、自分の服を脱ぎ裸になると、その抜け殻の切り裂いた部分を広げた。すると、その隙間はゴムを引き伸ばすように広がっていく。

 隙間に右足を突っ込んだ。そして左足を続けて突っ込む。全く抵抗はない。

 タイツのように彼女の足に俺の足を入れていく。隙間がないようにぴったりと合わせていく。

 さらに腰のところまで引き上げると、俺のムスコは彼女の中に隠れる。

 代わりに、そこにはうっすらとした翳りに覆われた彼女のアソコが・・・下半身はすっかり響子そのものだ。

 そうだ、俺は俺を振った響子の全てを奪ってやる。響子の体、響子の人生、そして・・・へっへっへっ

 俺の人生なんてもう要らないのさ。

 両腕を彼女のそれに差し込み、掌から二の腕に丁寧にシワを伸ばしていく。

 ほっそりとした指、筋肉の無いか細い腕、もう俺のものだ。

 グーっと隙間を引き伸ばすと首のところに頭を突っ込んだ。

 少しきつかったが、両手で彼女の頭を強く押さえ込むと、

 シュポン

 響子の頭の中に俺の頭がすっぽり納まった。

 俺のほうが背が高かったので、胴はきつく伸びきっていたが、やがて背が縮み始めた。縮むと共に尻は大きくなり、腰は逆にどんどんくびれていく。そして、萎んでいた乳房はどんどん膨らんでくる。切り裂いた隙間は徐々に小さくなっていき、やがてピタッと閉じてしまった。

 そして、そこには今までの響子と寸分違わない俺がいた。

 俺と同い年の響子はまだ27歳だ、本当に奮い付きたくなる程いい女だぜ。


 さて、折角だから息子が帰ってくるまで少し楽しまなくちゃな。

 左手で胸をそっと触ってみると、触られる感触が何とも心地よい。ゆっくりと揉んでみると、何とも言えず込み上げてくるものがある。乳首が少しずつ膨らんでピンと立ってくる。コリコリしたそれを、さわさわと手の平で撫でてやると・・ウーン気持ち良い。

 響子はこんな風にあいつに、くそ。

 今度は両手でアソコを両側から撫でてやる。ひ、ひ、ひ、いい気持ちだ。

 うん、中から何か出てきたぞ。

 よし、今度は指を入れるぞ。

 く〜、何だこれは、どんどん込み上げてくるぞ。切ないような、もっと入れるものが・・・

 2本でどうだ、よし3本だ、ひゃーたまらん。


・・・静かな部屋には「クチュ、クチュ」っという淫猥な音だけが響いている・・・


 はっ、はっ、動かすのを止められない、うん、うん、あ、あ、いい、いく、いく、うーん・・・

 しばらく何も考えられなかった。

 俺は女のオナニーしてしまったんだな。響子の体、なかなか気持ち良かったぜ。

 さて、響子の奴あいつの息子を高校の時に生んだんだったな。響子は確かゆう君って呼んでいたな。そろそろ帰って来るかな。お迎えの準備しなくちゃな、くっくっくっ・・・

 俺はティッシュで濡れたソコを拭きとると、剥いでいた響子の服を1枚1枚身に付けていった。

 すっかり着込んで姿見で見ると、そこには普段着の響子が立っていた。でも、その顔は響子が絶対見せることの無い、いやらしい笑いを浮かべていた。

 少し地味だな。へへ、もっと派手なのは無いのかな。

 クローゼットはっと、お、いいもん持ってるじゃないか。こういうもんを着て、もっと男を楽しまなせなきゃな。

 ちょっと着てみるかな。

 それは、袖無しのノースリーブで少し屈むとお尻が丸出しになる程のスーパーミニのワンピースだった。

 姿見にもう一度写してみる。

「へへ、いい女っぷりだねえ。でもこれは俺なんだよな。俺は響子・・うんあたしは響子、キョウコ、きょうこ・・・くく、かっはっは」



「ただいま」

 お、帰ってきたようだな、よしよし。

「お帰りゆう君、暑かったでしょう」

「うん、とっても暑かったよ、あれ?ママいつもと違う服なんだね」

「ええ、ちょっと暑かったからね」

「そうか、そうだね」

「おやつそこに出しているよ」

「今日はなあに」
  
「よく冷えたおいしいゼリーよ」

「ほんとだ、いただきまーす」

 ふふ、おいしそうに食べているぞ。それが何なのかも知らずに。

「ごちそうさま、あーおいしかった」

 と、突然ビクッと体を震わせたかと思うと、彼女の息子は崩れるように倒れてしまった。

 さあ、目が醒めた時が楽しみだぜ。くっくっくっ


・・・・・・・・・・・・・・・


「う、うーん」

 頭が徐々に冴えてくる。

 宅急便を受け取って、突然目の前が真っ暗になって、それからどうしたのかしら。

 あれ、ここは私のベッド、いつの間に寝ちゃったのかしら。

 でも何か違和感がある。何だろう。

 ベッドから起き上がってみると、あれ、天井が高い。ベッドがやけに大きい。

 思わず自分の体を見下ろすと・・・何これ、子供?この服、ゆう君の?どうして??

 姿見のところに行って自分の姿を写すと、それは・・・ゆう君でした。

「大丈夫、ゆう君、急に倒れるんだもん心配しちゃったわよ」

 後ろから女の人の声が。どこかで聞いたような声が。

 振り向いてみると、そこにいたのは・・・私?え、え、私?

「どうしたの、ゆ・う・く・ん」

「あなた誰」

「私は響子、一の瀬響子よ」

「ウソ、響子は私よ」

「なに言っているのゆう君、夢でも見ていたの」

 そんな、私が祐太郎?そんな筈ない。でも、でもこんなことって。

「ふっふっふっ、ゆう君病気なのね、ママが治してあげるわ」

 もう一人の私はゆっくりと近づいてくると、ベッドに腰掛け、いきなり両手で私の穿いている半ズボン!を引き降ろしました。

 それは、今の私がゆう君になっていることを実感させることになりました。

 だって華奢な両足の間には私にある筈のないもの、小さいペニスが付いていたんです。

 私が唖然と立ち尽くしていると、もう一人の私はその掌で私のペニスをそっと握って、ゆっくりしごきはじめました。

 根元から先端へゆっくり繰り返されるそれは段々とスピードを上げてきます。それにつれて、私の中に何かが沸きあがってきました。ペニスを中心に体を突き上げてくるソレに、私の息は段々荒くなっていきます。

「はぁ、はぁ、はぁ、何これ、何かが来る」

 その頃には皮を被ったペニスはピンっと直立し、さらに付きあがろうとビン、ビンっと震えています。

「気持ちいいでしょう、さあいっちゃいましょうね、ゆ・う・く・ん」

 突然それはやってきました。内股がキューっとしたかと思うと何かがペニスの先に上げってきて、

 ピュッ、ピュッ、ピュッ

 白く濁ったそれは・・・精液?私の?

「どう、気持ち良かったかな、でもまだこれからが本番よ」


・・・・・・・・・・・


 響子のやつ戸惑っている割に気持ち良さそうだったじゃないか。

 さあ、いよいよ本番だぞ。

 俺は小さく萎み始めた彼女のペニスをカプッと咥えると唇で上下にしごいてやった。

 するとまたムクムクと大きくなってくる。

 小学生といってもココは立派なもんだぜ。でも皮は余計だな。

 一度口を離すと、ムキっと剥いてやった。

「痛!」

「大丈夫よ、すぐに良くなるから」

 また咥え込むと唇で上下にしごき、今度は舌でカリの部分をコロコロ転がしてやった。

 よし、しっかり固くなったようだな。

 俺は口を離し、スカートを捲り上げると、穿いていたショーツを脱ぎ捨てた。そして、ベッドに響子を押し倒して馬乗りになると、もう一度握り締めた。

「な、なにするの」

「もっとママが気持ち良くしてあげるって言っているの。ね!ゆう君」

 俺はペニスを俺のアソコに導いてやった。先っぽがソコに当たると、ゾクゾクした快感が込み上げてくる。

 徐々に腰を降ろして行く。すると、すでに内部が潤っている俺のアソコがグーっと咥え込んでいった。

 しっかりとした固さを持ったソレは内側を押し広げ、奥へ奥へと入っていく。

 内側で擦れている刺激は、自分で指を使うのとは全く違う快感がある。また、中からジュルっと込み上げてくる。

 すっかり根本まで入れると、腰を上下に動かしてやる。

 き、気持ちいい

 ピチャ、ピチャと音を立てながら俺のアソコに響子のペニスがニュルニュルと出たり入ったりしている。

「や、やめて、私がそんなことするなんて、あ、ああ〜でも何、この感じ」

「響子は本当は淫乱な女なの。さあ、いっちゃいましょう、ゆう君・・・いや響子さん」

「え、どういう・・・あぁ来る、また出てくる、ダメ!中に出しちゃ。でも、でも」

俺はさらに激しく腰を動かした。中のペニスがまた固くなったようだぞ、そろそろ出てきそうだな。

「さあ、出しちゃいな。お前の中に。はぁ〜気持ちいいいぜ」

「あぁ〜、出る、出る、いやぁ〜」

 そしてクライマックスは訪れた。

 ズピュ、ズピュ・・・


・・・・・・・・・・・・・


「あなた誰」

「さっきも言っただろう、響子さ、今日から俺が響子だ。お前は今日から祐太郎、俺の息子さ」

「そ、そんな」

「俺のこと憶えているかい。高校時代にプロポーズしてあっさり振られてしまった・・・」

「あなた、まさか」

「わかったかい。俺はお前のことがずっと忘れられなかった。お前があいつと結婚した後もな。でもお前は・・・
 俺は決心したのさ、いつかお前の全てを俺のものにすると。そしてこの間、とんでもない形でそれを実現する為の物を見つけたんだ。その時決めたよ。お前の体、お前の人生、お前の全てを奪ってやると。そのために俺という存在は無くなってしまうとしても、かまわない。
 おまけに、これからお前と一緒に暮らすこともできるし、最高さ」

「元に戻してよ」

「だめだね。まぁ俺の気が変わるまで気長に待つんだね。それまでは、お前は俺の息子として振舞うんだな。時々夜のお相手も頼むよ。この体って本当に気持ちいいよ」

(本当はもう元に戻れないんだけどね、お前は死ぬまでその体さ)

「じゃあこれからよろしくネ。俺が、いやアタシがあなたのママの響子よ。ママと呼んでごらんなさい、ねぇ、ゆ・う・く・ん」



(了)

                                        2002年8月3日脱稿



後書き

 サイファーさん復活おめでとうございます。
 お祝いに皮物を1編書いてみました。私としては初挑戦の(と思う)じゅうはちきん小説です。未熟者なので何でも有りっていう感じになってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。
 アイテムはsatoさんに寄稿した話に出てくるものと同じ物ですが、正規に入手した(笑)男の話ということで。

 では、これからもがんばってください。














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