仕返し

作:マロエ





「あれ? 私なにしてたんだろう?」

真由美は不思議そうにあたりを見回した。それもそのはず、真由美は昨日寝てからの記憶がないのだ。

「え? えぇ……」

どうやらここは学校の女子トイレのようだった。真由美の顔がだんだんと恐怖にひきつる。
いつ自分は制服に着替えて、学校にきていたのか。なぜ学校のトイレにいるのか。まったくわからないのだ。
下着は下ろされ、左手でスカートをたくし上げて、右手は何故か濡れていた。

「ど、どうなってるの……?」

とりあえず、真由美は下着を穿き、トイレからでようとしたその時。

「ひぅっ!!」
一瞬苦しそうな顔になり、すぐに元の表情に戻った。
そしてまた便座にドカっと腰掛て、ふぅ〜と長いため息をついた。

「あぶねぇなぁ、気持ちよすぎて体からはじかれてしまったぜ」

クラスでもお嬢様な真由美がトイレで男言葉を呟く。

「しっかし、真由美の体って気持ちいいなぁ、クセになりそうだな」

真由美はニヤニヤした表情でボリボリと頭をかいた。

「よし、いくか」
しばらく便座で休憩した真由美は、何か思いついたかのように立ち上がり、スカートの中に手を入れた。
そして、ショーツだけを脱ぐとポケットにしまい込んだ。
膝上のスカートは風通しがよく、股がスースーして落ち着かないだろう。

「へへ、誰かに見られるかな、でもいいよな? お前が俺を振ったから悪いんだぞ?」

そう言うと、嬉しそうに真由美はトイレからスキップでもするかのように出て行った。



大きな胸をわざと揺らすように歩く真由美に声をかけてきたのは、友達の萌子だった。

「真由美〜、お〜い?」
「あ、萌子」

真由美はいつもと何も変わらない対応で萌子と会話する。
さっきまでの姿が嘘だったかのように。その姿は普段どおりの真由美だった。

「そろそろ次の授業始まるよ?」
「うん〜、戻ろう〜」

(萌子も可愛いよなぁ……おっと、あまりじろじろ見たら変に思われるか、それとも真由美の姿だから大丈夫かな?)


授業中も真由美はいつもの優等生だった。
「はい、答えはX+2です」
(ヘヘヘ、真由美の頭があれば余裕でわかるぜ……こんな風に解けばいいんだな)


着席して、キョロキョロと当たりを見回すと、何人かの男がさっと視線を逸らした。
黒板に書かれた、文字をいつもの綺麗な字でノートに書いて行く。
(……やっぱり、やめた、適当に書いてやれ)

真由美は唇をにやりとにゆがめると、下ネタをノートいっぱいに書き始めた。
綺麗なノートは、下品なノートに早変わりしてしまった。
綺麗な字で書かれたその文は、異様な雰囲気が漂っていた。
(ふひひ、これでよしっと……)

「さてと……」
う〜ん、と背筋を伸ばすと、大きな胸が突き出る。
(まじめに授業受けなくても、真由美の頭ならこれくらいすぐ解けるなぁ……ヒマだし、どうしようかな)


「そうだ……へへ」
真由美はニヤニヤしながら、脚を広げていった。
短いスカートが広がっていく。
机の下がどうなってるかは真由美には見えないが、授業を進める先生からは見えているだろう。

先生がチラチラとこっちを見てるのを感じながら真由美は、さらに脚を広げていく。

長い脚が机から出るくらいに大きく広げた真由美は、いつもだと決して見せない表情で先生を見つめていた。

(どうだ、よく見ておけよ? これで、後で脅してやる。俺を赤点にした仕返しだ)

「これだけじゃ、ぬるいな……」

真由美はブレザーのボタンを外し、シャツのボタンも外していく。
一つ、二つとボタンが外れるたび、白い肌が見えてくる。

三つ目のボタンで、大きく盛り上がった胸が真由美の視界に入ってきた。

(昨日の晩から、何度も見てるけど、本当に大きい胸だぜ。それに感度も……)

白いブラジャーがチラチラと覗いている。その大きな胸を下から持ち上げるように真由美はもみ始めた。

「ぁ、気持ちいい……」

先生のズボンが膨らんだのを見て、真由美はますます大きく胸を揉む。

(ふひひ、どうだ、真由美のこんな姿絶対見られないぜ? ま、あまりサービスするのもなんだし、この辺でいいか)

真由美はいつもの表情に戻り、広げていた脚を閉じ、シャツのボタンを閉める。

そして、シャーペンを掴むと、ノートに目をやった。

いつもの真面目な姿に戻った、真由美。
ただ、誰にも見えないけど、表情だけは下品に歪んでいた。


その時、スカートのポケットに入れていた携帯が震えたのに気が付いた。


真由美は携帯を開くと、メールを見る。
萌子からだった。
『真由美、脚広げすぎだよ? 見えちゃうよ〜!』

真由美は慣れた手つきでメールを打つ。
『え? そうだった? 全然気が付かなかった。 教えてくれてありがとう〜!』

メールを返して携帯をスカートのポケットに入れると、何を思いついたのか、また取り出してメールを打ち始める。

『萌子も今度大きく脚広げて授業してみる? 楽しいよ』

「これでよしっと」
携帯をポケットにしまい、微笑んだ。
(次は、萌子に乗り移るとして、今日は授業さぼって、トイレでオナニーしてくるかな)


「先生、トイレ行って来ていいですか?」
真っ赤な顔した先生は、素直に頷くことしか出来なかった。



そして、トイレでオナニーをしていた真由美は、イッた衝撃でまた憑き物が落ちたかのように目覚めるのだけれど……。

「あ、れ? ……またトイレ? どうし、ひゃぁ……な、なに……また、あぅ…っっ!」
「ふひひ、まだまだお前の中にいてやるからなっ!」




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