精神移動(その4)

作:マロエ



恵の体から精神を移動させる、相手は――。
もちろん、片手にお弁当の袋をもったエレベータガールだ。

恵はふらつく足取りでエレベータガールの前に辿りつくと、いきなり抱きついてキスをした。
「ん、んぅ!?」
エレベータガールはわけもわからず、引き剥がそうと暴れるが、どんどん抵抗が弱くなっていく。
吾郎の精神が唇越しに恵からエレベータガールへと、移動しているのだ。


吾郎の精神が完全にエレベータガールに移動すると、恵は体の力が抜けエレベータガールにもたれかかるように倒れた。
そんな恵を抱きかかえながら、
「ふぅん、私って加奈子って言うんだ。24歳で彼氏はいない、スリーサイズは上から85、58、85か、いいねぇ」
ニヤニヤと加奈子は笑みを浮かべた。

部屋に上がり、呆然としている絵里と恵に吾郎は精神の腕を伸ばす。

「お前らは、もう十分楽しんだから帰っていいぞ」
そう言い、二人の頭に精神を送り込む。

二人はすっと立ち上がると、無表情でいそいそと服を着ると何も言わず出て行った。

パタンと扉が閉まるのを確認して、加奈子とまざりあった吾郎は、さっそく大人のおもちゃで遊ぶことにした。
「買ってきてもらったお礼に、俺が君の体で使ってあげるからね?」

大手デパートの制服を着たまま、白い手袋で電動バイブを手にして、ニッコリと加奈子は言う。
そんな姿に吾郎は興奮し、加奈子の鼻の穴がひろがる。
「うひひ、いやらしいなぁ〜、はぁはぁ」
タイトスカートを捲りあげ、そっと加奈子のあそこに触れてみる。
タイツのさらっとした感触と、少し湿った感じ。
「考えただけで濡れてる……よし、もういれちゃえ!」

タイツと、パンツを脱ぎ、バイブをゆっくりと差し込んでいく。
「うっ、きっつ……でも……あ、ぁぁ……はいってくる……この感じ、たまんないなぁ」

バイブがじわじわと加奈子のアソコに入り込んでいき、
「ぁんん、 入った、入った……おくに当たって、っぅ、はぁ……うひひ、これでスイッチを」

加奈子は電動バイブの根元にあるスイッチをONにした。
「ぁあんっ! す、すごっ……ああっ、お、お腹が、かき回されてるっ!」
モーター音を響かせながらウニウニとまるで生き物のように動くバイブが、加奈子のお腹をかき回していく。
吾郎は立っていられず、その場に四つん這いになる。

「レズもいいけど、バイブもいぃ、ひ、ひいっ、あああ……ぁひっ……かはっ!」

バイブにこねくり回され、快感が吾郎を襲う。
体の奥のほうをぐるぐるとかき混ぜられ、頭もぐるぐるして、何も考えられなくなってきてしまう。
溢れでる愛液で、こぼれ落ちそうになるバイブを右手で押さえつける。
バイブを持っている白い手袋までも濡れて、グチュグチュといやらしい音を立てる。

「ああっ、いいっ! も、もぅ? ひ、ひぃっ!っイクッ! はあ、あひっ……んあああぁぁ〜〜っ!!」

加奈子は全身の力が抜け、その場にへたりこんだ。
ゴロンとバイブが抜け落ち、床でウニウニと動いている。

「はぁ、はぁ……すごいな、この子、感度いい……」
ふらついた足取りで立ち上げり、バイブのスイッチを切ると、今度はベッドに寝ている自分を見た。


「最後は……私、吾郎さんのおちん○ん欲しいな……ね、いいでしょ?」
加奈子になりすましながらベッドに横たわる、自分に近づいていく。
「ズボン脱がすね……私もう我慢できないの……」
加奈子の細い指を使いながら、ズボンを脱がし、トランクスを下ろす。
自分のでも、咥えるのは抵抗があると思っていた吾郎だったが、加奈子とまざりあっているせいなのか違和感なく自分のを舐めることができた。

「ん、んふふ、おち○ちんの匂いと、味、加奈子好きになっちゃたかも」
デパートで働く、清潔感ある加奈子も、吾郎の精神と混ざってしまったことにより、嗜好がだいぶ変わってしまった。

細い指で、自分のモノを扱きながら、口の中に湧いた唾液をおちん○んに塗りたくる。
「よし、そろそろいいかな、吾郎さん挿れさせてもらうね……んんっ……くっ、ふぅんっ」
吾郎の上に跨ると、ビショビショに濡れた加奈子のアソコは、吾郎をすんなりと受け入れた。

「んっ、ふふっ……ぁんんっ……あはぁ、やっぱり本物が一番だな……んんぅ!」
そんなことを言いながら、腰を上下させると、加奈子の体に快楽が掘り起こされる。
加奈子の記憶通りに、腰を回したり、角度を変えたりしながら、アソコ全体で自分のモノを味わう。
「ふぅっ……! やば、この身体……感度……よすぎだってば……ぅんっ」

ボロアパートが揺れるくらい腰を動かし、加奈子の体は痙攣しながら絶頂を迎えた。
「ぁっ……んっ、んんっ、んぅっ……んんぁぁぁぁ〜〜っ!!」
しばらくの間、吾郎は自分の身体に身を預けるようにして、余韻に浸っていた。



「そろそろ自分の体に戻るか」
吾郎に身をあずけたまま、加奈子はそう呟くと、ゆっくりと気を失った。
と、同時に吾郎の瞳がゆっくりと開いていく。
そして、そのままぐったりしてる加奈子を吾郎は犯した。


「それでは、失礼します」
やることを終えた、吾郎は加奈子に精神の腕を突き刺し命令する。
ブラもパンツもつけずに制服に身を包んだ加奈子は、吾郎に深々と礼をして出て行った。

「ふぅ、もう夜か……腹減ったな。そういえば、朝から俺は何も食ってなかったからな……」
加奈子に買わせたコンビニ弁当を、一人ボロアパートで食べる吾郎は、冴えないおじさんそのまんまだった。
「こんなことなら、誰かに食べさせてもらえば、よかった……ん?」

ボロアパートは壁が薄いので、外の声がよく聞こえてくる。
道路を歩きながら電話する女性の声が聞こえてきた。
「話し方からして、ギャルみたいだが……よしっ」


吾郎の精神移動はまだまだ終わらない――。







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