妹の体で女子高に潜入!

作・イラスト:jpeg




 俺には他人に乗り移れる不思議な力がある。

女子高に通う妹の絵里子に
「最近学校どう?」
とか聞いても
「え、普通だよ」
などと、いまいちあいまいなことしか言わないので、
シスコンの俺は、絵里子が学校でどんな感じなのか気になり、体を借りて、絵里子として女子高に一日潜入してみることにした。

子供の頃、滑り台から落ちた絵里子をかばって頭を打って以来、
俺はオナニーでイくと、イったとき思い浮かべていた女の体に乗り移れるようになった。
乗り移っている間は、俺本体は意識のないヌケガラなってしまう。
乗り移った女の体でイけば、その瞬間に自分の体に戻れる。

この能力に気づいたとき、俺は隣の二十代半ばのおばさん(若妻だが、小学校だった俺からしたらおばさんにみえたのだ)
の体を実験台にして、逆立ちをしたり、かけっこをしたり、おばさんの体で小学校の友達とかくれんぼやヒーローごっこをしたり、みんなでおばさんの体の観賞会をしたり、毎日長時間練習した結果、
誰の体でも完璧に自分の思い通りに動かせるようになった。
(ちなみにそのおばさんの体で、俺の体や、小学校の友達みんなの筆下ろしをさせてもらった)

しかし、単純に意識を別な体に移せるだけで、他人の体の記憶を読んだりは一切できない。

おかげで地道に就職する気になれなかった俺は、
美人の銀行員に大金を持ってこさせてから体を堪能したり、
ATMから会社のお金をおろしたばかりの事務OLを乗っ取って横取りしたあとエッチないたずらをしたり、
制服がかわいいと評判のお嬢様高校の女子生徒の体でブルセラショップに生パンツを売りにいったり、テレクラで男をだまくらかして巻き上げたお金を持ってこさせたついでに、お嬢様の体に俺の体をヌキヌキしてもらったりしながら、
気楽にだらだら実家ライフをエンジョイしている、というわけだ。

 明日も学校がある絵里子は、軽く予習をしてから風呂に入り、肌の手入れなどをすませ、先程眠ったようだ。
(お兄ちゃん、絵里子が学校でいじめられたり、仲間はずれにされたり、勉強ができないんじゃないか心配だから、一日体を借りるけど、いいよね?♪)

妹をネタにイくのは難しいので、俺のおかずナンバーワン、いちばん愛着があるとなりの美人の若妻さん(むかしおばさん呼ばわりしてゴメンナサイ)でハッスルし、イく瞬間に絵里子の顔を思い浮かべる作戦で、俺は素早くイった。

目を開けると豆電球をつけた電灯と天井がみえた。
首の横にこちょこちょ触れるのはセミロングの黒髪。
まだ風呂の湯が完全には乾いておらず、すこし湿っている。
目の前で指を動かしてみる。ちいさいてのひら。細い指。
どうやらうまく絵里子に乗り移れたようだ。
すぐに飛び起き電気をつけて、姿見に絵里子の体を映してみる。
「う〜ん、贔屓目にみても、うちの妹、なかなかの美少女だよなあ♪」
「学校の制服着てみよっと!」

さっきまでぐっすり眠っていた絵里子が急に元気に飛び起き、真夜中に嬉々としながら学校の制服に着替えている。
「女子高生の制服のネクタイ締めるのとか超感動〜☆すっげー新鮮☆」
「あれ…女子高生の、靴下ずり落ちないようにピーンてしたままにするの、どうやったらいいんだ?」

じっくりと、ひとつひとつ着衣を楽しんだのち、
制服を着た絵里子を、俺は知らない女子高生という設定にして、せりふをしゃべらせてみた。
「あ、あのっ…!急に話しかけてごめんなさい!毎日、バスでいっしょになるんですけど…すっごいかっこいいな、って、ずっと思ってて…
あ、あたし…もう自分の気持ちを押さえられなくて…!どうしていいかわからないんです…!…す…好きです…!あたしと…あたしと…!

…な〜んてな!♪

こ、これはけっこうドキドキするな…!」

「あ〜!明日はほんとに知らない女子高生いっぱいいるとこに行けるのかー!
楽しみすぎるから、制服着たまま寝よっと!」
いつも絵里子がきちんとハンガーにかけている制服を、俺はしわになるのもかまわずに着たまま眠りについたのだった。

…耳元で鳥が延々鳴いている。
「…うっせえなあ…
はっ!
これ、絵里子の目覚まし時計の音か!
そうだった!きょうは絵里子の学校生活をチェックする日だった!」
俺は絵里子の体で元気に飛び起きた。
健康な女子高生だからだろうか。
いつもと違い、目覚めた直後なのに、頭も体もすっきりだ。

「おっはよー!おふくろ…ン!ゴホンゴホン!お母さん♪」
「あら、もう制服に着替えたの?今朝はお風呂入らないの?」
「げ!朝風呂習慣…き、きょうはいいや♪」
「頭もぼさぼさだし、制服しわしわじゃない」
「うるせ…ゴホン!それよりあさめし…あさごはんまだー?」
「ダイエットするからいらないって言ったじゃない」
「まじかよ!いやー、女の子は、すこしムチムチしてたほうがかわいいよね!だからめし食うわー♪あっ、お兄ちゃん、具合悪いからあさめし…あさごはんいらないって♪」
「急にどうしたの?お兄ちゃんなんて。いつも呼び捨てじゃない」
「ナヌッ!?くっそー、俺にはいつもお兄ちゃんって言ってくれるのに、影で呼び捨てだったとはっ!おしおきに、通学路でわざとパンチラしてやる!」
「具合悪いとか、どうせうそよ。また夜中までネットやってたんでしょ」
「うるせー!おかん!…あわわ、やべえ!」
ぽかんとする母親を尻目に、俺は絵里子の体で朝からバクバク飯を三杯おかわりして、でかいゲップをしてから家を飛び出した。

「いまから女子高かあー!なんかスパイ潜入みたいでドキドキしてきた!
たしか学校までの道はわかると思うんだけどなー…。
道に迷ったらどうしよう…」

ちょっと道を間違えたりしつつ、俺はなんとか絵里子の学校にたどり着いたのだが、
(あれ!やべえじゃん!絵里子の教室、何組かわかんねえ!
下駄箱もどこかわかんねえ!)
教室は生徒手帳でなんとかわかったのだが、下駄箱は、うろうろしてほかの生徒や教師に不審な目で見られる恐怖に耐えかね、仕方なくローファーのまま校舎に入り、迷いながら、なんとか二階にあった教室にたどり着いた。

(うっひょぉ〜!さすが女子高!若い女だらけ!
女子高生のピチピチボディいっぱい!
あの子のムチムチ具合!
こっちの子はモデルみたいに手脚長げぇ〜!
ぐふっ!た、たまりませんなぁ〜…♪じゅるる…
お〜い、お前ら、ここに男がいますよ〜!
そんな無防備にしてていいんですか〜?♪
よ、よだれが止まらん…♪)

俺は絵里子の体であることも忘れ、身を乗り出して女子高生たちを夢中で食い入るように凝視していた。
ついついスカート穿きであることを忘れ、大股開きになってしまい、パンツを丸出しにしてしまった。
(いけね!
ん?でも、まわりみんな大股開きじゃんか。
女子高で男がいないと、みんなこうも恥じらいがなくなるのか!
おおっ!パ、パンティ!黒!ブルー!しましま!女子高生のパンティ見放題!ここは天国か!)

油断した俺は、うっかり絵里子の体ででかい屁をこいてしまった。
ブリブリブリーッ!!
爆音と、臭気が教室内に充満する。
(し、しまった!さすがにこれは…汗)

「ぎゃはは!絵里子ちょーウケルー!」
大口を開けて唾を飛ばしながらゲラゲラ笑う同級生。
(おいおい、いくらなんでも女捨てすぎじゃねえ?お前、のどちんこまで丸見えだぞ。
あ!この子たしか…絵里子の小学校からの同級生で、むかし、うちにも何回か遊びにきた…美加ちゃん!
おとなしい、真面目な子だと思ってたのに。
お兄ちゃん、なんかショックだよ…
女子高生への甘酸っぱいあこがれっつうか、幻想みたいなものが泥まみれ。トホホ…)

軽く落ち込んでいると、
「絵里子ー、きょうって終わったら、マリマリにこないだのチュルいく?」
「は!?」

(や、やっべー、この子、絵里子の友達?
な、名前わかんねえし!
しかも、マリマリもチュルも、なんのことかぜんぜんわかんねえ!汗)

「ちょ、絵里子無視くない!?」
「…や…!あの〜…ですね…汗」
「あー!チュルね!はいはい!あれは舌触りがいいねえ!夏の風物詩だね!
♪夏がく〜れば思い出す〜
遥かな尾瀬〜なんちゃらだ〜♪
なーんちゃって!こりゃまた失礼!」
オヤジがするようなゴルフのスイングのゼスチャーをしながら、しどろもどろで受け答えたが、友達は無表情の無言。
「行こ」
「なんか絵里子、話合わないし」

(うお〜!絵里子すまん、お兄ちゃんのせいで、絵里子が明日からハブられませんように…汗)

その後授業を受けたのだが、教師がなにを言っているのかまったくわからない。
カラフルにペンを使ってかわいくまとめてある絵里子が書いたノートの余白にドラえもんやおまんこマークを書きなぐり、なんとか一時間乗りきった。

休み時間にトイレ。
男子トイレをしばらく探したのち、ここは女子高で、いま自分が絵里子で女だということを思い出し、俺はドキドキしながら絵里子の体で女子トイレの個室に入った。
便器は和式だった。
パンツをおろし、スカートをまくりあげ、絵里子の体でM字に開脚し、放尿する。
「あふぅ〜…ブルルッ!」
いままで何度も女の体で小便はもとより、大きい方も経験してきたが、女の排泄はいつまで経っても慣れないなあ。
うまく便器にだけ出せず、今回も小便が便器の外にまではみだし飛び散り、ふとももを伝って、靴下や靴にたっぷりしみてしまった。
さらに、小便が済んだあとも、男の体のときのくせで、女性器をペーパーででぬぐうのを忘れ、そのままパンツを穿いてしまい、いつもパンツをびちょびちょにしてしまうのだが、また今回もやってしまった。
(小便がついた肌、カユ〜イ!汗)

そんなこんなで、授業も、昼食も、昼休みも、俺は絵里子の体で一日中失敗を繰り返してしまった。
(体育だけは、男の運動神経で大活躍したが)
「なんか、絵里子急にきもくなったし、グループから外さね?」
小学校から絵里子と友達の実加ちゃんに、わざと聞こえよがしに言われ、めっちゃへこんだ俺がヘロヘロ帰宅途中、
その実加ちゃんがチャラい男にしつこくナンパされている現場にばったり遭遇してしまった。
こちらに気づいた実加ちゃんが、泣きながら目で助けを求めている。

「おい、その子いやがってるじゃん、しつこくするなよ」
チャラ男は怒りの表情でこちらを振り返ったが、
声の主がいままでしつこくからんでいた女子高生よりはるかにかわいい女の子だと気づくや急に下卑た表情で、
「なら、代わりに君が俺と遊びに行ってくれるよねぇ〜?」
なれなれしく肩に腕を回してくる。
「おい、汚ねえ手で俺のかわいい妹にさわんな」
「え〜?君なに言ってんの?サブカル?中二病?」
くだらないせりふの途中で、俺はチャラ男を一本背負いで思い切り投げ飛ばしてやった。
チャラ男は半笑いのまま気絶してしまった。
「やべ!絵里子の体だった!
パンツ丸見えになってしまってすまん…」

「絵里子〜!」
泣きながら美加ちゃんが抱きついてきたのを押し止め、ビンタを一発、
「馬鹿野郎!お前も隙だらけなのが悪かったんだぞ!自分を安売りしないで、もっとかっこいい女目指せ!
家まで送ってやるから、これから気を付けろよ!」
と、思わず厳しく叱ってしまった。
体は大人でも、頭の中身はまだほんの子供の女子高生だ。
それに妹の友達が、俺の目の前でなんかあったら寝覚めが悪いからな。
そう考えていた俺は、絵里子を見つめる美加ちゃんの目がハートマークになっていることに気づかなかった。

翌日から絵里子は、身に覚えのない誤解を必死で晴らしたり、なぜか異常にベタベタ甘えてくる美加ちゃんを持て余したり、大変な学校生活を過ごしているらしい。

…妹よ、すまぬ。










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